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story3 ページ4

コビー「すみません」


『っ…はい!』


当然のように話しかけられ、私は咄嗟に返事をしてしまう。


コビー「…?貴方雑用じゃないですよね?」


見透かされた。


『いえ、雑用ですよ』


コビー「雑用の方の制服じゃないですが…もしや一等兵の方ですか?」


誤魔化してもすぐにバレてしまう嘘。コビー大佐が見聞色を使えることを知っていた私は、何も考えない事にした。ただ、自分が雑用と思い込むだけ。


『特注なんです…その証拠に、私は他の方と違ってショートパンツですよ』


裾を少し引っ張って見せると、コビー大佐は考え込んだ。しばらくの沈黙の後驚きの事を言われる。


コビー「…僕の隊員に1名だけ女性がいたのですが…トレーニングに参加していないんです…何か心当たりはありませんか?どこかで見たとか…」


『…』


自分の存在なんか認知されていないと思っていた。周りの人より身長が低いから、誰かの影に隠れる形になっていたからだ。そしてコビー大佐に話しかけられたのも、今日で初めてだ。


『ありませんね…見つけ次第報告いたします』


敬礼をして下を向くと、コビー大佐が行くのを待った。


『?』


でも、大佐はその場を動かない。


コビー「……Aさんですよね?どうして貴方が雑用をしているんですか?」


バレていた。私は何も言えなくなって黙る。


『………』


コビー「もしや、参加しないつもりですか?」


『!?っいえ!そんな事は…ただ、私は雑用を頼まれて…ッ』


冷たい目を向けられる。


コビー「言い訳は聞きたくありません」


噂を聞いたことがある。大佐はいつもは凄く優しいが、サボりや隊内のトラブルに関しては厳しくなる。「絶対的正義」を重んじる人だと。


『…申し訳ありませんでした…以後、気を付けます』


大佐はきっと、私が雑用のふりをしてトレーニングを怠っていると推測したのだろう。それか、どこぞの海兵が嘘の報告をしたか。


コビー「僕は貴方が立派な海兵になると期待していましたが…残念です…後で部屋に来てください」


胸に突き刺さる言葉。大佐はその後、部屋に戻ってくださいと命じた。


ーーー部屋ーーー


『…海軍なんか…大っ嫌い』


ベッドに寝そべってそう呟く。一人になった途端、海軍に対する敵意が剥き出しになる。


胸糞悪くなって起き上がると、私は電々虫を引き出しから取り出した。

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アワアワ - めっちゃ面白いです!!更新、頑張ってください!! (5月8日 20時) (レス) @page10 id: 2db5ff9399 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:TT | 作成日時:2023年1月3日 14時

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