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其ノ玖 憑依スル黒鬼-02- ページ21

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「姉は……平気で家族を裏切る人なんですけどねぇ…」


シノアは呟いた。Aは聞こえていないフリをした。


「じゃあ〜、さっそく鬼呪装備の訓練を始めますか?」



「おう!!」


優一郎が元気よく返事をし、ぞろぞろと屋上をあとにする。
Aも後をついていこうとしたところで、シノアがAの名前を呼んだ。



「Aちゃん、あなたは優さんと幼なじみと言いましたが、孤児院にも入っていたのですか?」



「…いたよ。」


Aは足を止めるが、振り向くこともなく短く返事をする。
優一郎達は既に階段を降り始めていて、この会話は聞こえていないだろう。



「じゃあ、Aちゃんも人体実験…」



「シノア、」



Aの返事を聞き、焦ったような声を出したシノアを、Aが遮る。



「その話は、後でちゃんとするから。」


振り向いて、笑顔で言う。
やはりシノアは心配そうな顔をしていて、優しいんだなぁ…と素直に思う。


Aはシノアに手を差し出し、こう言った。


「ほら、みんな行っちゃったからはやくいこう?」



シノアは目を伏せると、Aの手を握り顔を上げた。

可愛らしい笑顔で返事をする。









.


「おまえすげぇな!どうやったんだよ!!」


優一郎は感嘆の声を与一に浴びせる。
狙撃位置から降りた与一は照れくさそうに視線をずらした。


「んと、たいしたことはしてないんだけど、
夜寝る時とか鬼といっぱい喋ってたらなんかできるようになったかな〜」


与一の発言に優一郎はあっけらかんとする。
Aは密かに与一のランクを格上げした。


「はあ?うちの鬼は俺のこと乗っ取ろうとする時しか出てこねぇんだけど。」


「優ちゃん、前試したけど返事無かったもんねぇ〜」


Aは笑いながら優一郎を指さす。
優一郎はそんなAに腹を立て再度挑戦しようとしている。


「おい阿朱羅丸、おまえ何色好きなんだ?」





__前は確かショートケーキが好きかどうかを聞いてたなー


刀に話しかけるもやはり前回同様返事はないらしい。





「無視すんなああああああああ!!!」


優一郎の悔しそうな声が響き渡った。

その後、君月も挑戦してみたが優一郎と同じ結果になった。


その時の優一郎の顔はこれでもかと言うほどウザかったことを覚えている。

其ノ玖 憑依スル黒鬼-03-→←其ノ玖 憑依スル黒鬼-01-


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にゃん(ΦωΦ)(プロフ) - 続編が見つからないです。。。 (2020年11月28日 13時) (レス) id: 83c24e29ff (このIDを非表示/違反報告)
しゅー - 続編のページが見つかりません… (2020年3月30日 10時) (レス) id: d2ac7696ab (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 続編おめでとうございます。これからどうなるか楽しみです、更新頑張って下さい。応援してます (2016年7月3日 14時) (レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)
minori♪(プロフ) - 雨音さん» 応援していますψ(・ω´・,,ψ (2016年1月10日 0時) (レス) id: fc9269d5d6 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - minori♪さん» ありがとうございます!合格してきますね! (2016年1月10日 0時) (レス) id: 4732783237 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨音 | 作成日時:2016年1月2日 20時

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