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其ノ捌 柊家-03- ページ18

「そうか、」


「でも実際さっきの力比べで使ったのは皇なんだけどね。暮人だって憑依してなかったし。」


「それでも勝つのはおまえだろう?」


「…さぁね。もいっかいしてみる?」




Aはニヤリと口角を上げ、毒々しくも目を輝かせている。
そんなAを見た暮人は密かに心拍数を増やし、仕方ないなという表情で提案にのることにした。



「別にいいが、」


「よかったぁ、
新宿戦でいい感じに実力試せるかな〜って思ってたんだけどさ、相手がいなくて。」


「ただし、おまえは憑依するなよ。
憑依なんてしたらこの部屋壊れるからな。
あと、実力も三割程度しか出さなくていい。」


「なにそれ、全然試せないじゃん。」


「Aが言い出したんだぞ?」


「ぅげえ、………わかったよ、いいよもう…」



Aは諦めたようにつぶやくと両手を前に出しクロスさせる。
身体全体で×を表しているようだ。


「……やぁーめた。やめやめ!そんなルールに縛られてたら本気だせないし。」


「Aちゃんが本気なんて出したらダメでしょ。」


「おまえが本気だしたとこなんて見たことないしな。」


「ていうか、どれがAちゃんの本気レベルなのかわからないし。」


「えぇー?別にどうでもいいけどさ、」



Aは眉を下げて笑う。

Aが声を止めた瞬間、部屋中が満遍なく殺気に満ちる。
Aの殺気がビリビリと暮人達の身体を覆う。








「私の家族に手を出したら…」



Aの前髪の隙間から見える瞳は、この上なく冷たく、無機物のように何も写していなかった。

唯一写しているものと言えば溢れ出ている殺気だけ。

暮人達は見てはいけないものを見てしまったかのようなゾクッとした感覚とともに身体中が熱くなり汗が噴き出した。









「冗談じゃすまないよ!」



そう言ったAはいつも通りの笑顔を浮かべ、弾むような高い声だった。


スッパリと切れた殺気。
殺気から解放されたことにより暮人達の表情は緩んだ。

部屋中を支配していた殺気はAの弾んだ声によりなくなり、今ではAの嬉々とした声に包まれている。





どちらにせよ、この部屋を現在制圧しているのはまだ16歳の少女、百夜Aだった。

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にゃん(ΦωΦ)(プロフ) - 続編が見つからないです。。。 (2020年11月28日 13時) (レス) id: 83c24e29ff (このIDを非表示/違反報告)
しゅー - 続編のページが見つかりません… (2020年3月30日 10時) (レス) id: d2ac7696ab (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 続編おめでとうございます。これからどうなるか楽しみです、更新頑張って下さい。応援してます (2016年7月3日 14時) (レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)
minori♪(プロフ) - 雨音さん» 応援していますψ(・ω´・,,ψ (2016年1月10日 0時) (レス) id: fc9269d5d6 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - minori♪さん» ありがとうございます!合格してきますね! (2016年1月10日 0時) (レス) id: 4732783237 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨音 | 作成日時:2016年1月2日 20時

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