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其ノ捌 柊家-01- ページ16

ザッ…


『呼び出します。
百夜A特殊二等兵。
新宿中央軍官舎一号執務室へ出頭しなさい。
繰り返します。
百夜________』



呪術資料室に鳴り響く放送。
Aは嫌そうな顔をすると、優一郎に目をやる。




「呼び出しっぽいから行ってくるー」


いつもの愉快な声を響かせ、座っていた椅子から腰を上げる。
優一郎は分厚い本からAに視線を移す。



「なに?おまえまたやらかしたの?」


「その言葉倍の威力で優ちゃんに返してあげる。」




言いながら、ドアの取っ手を握る。
ひねり、廊下に出る。






「んじゃあ、いってきまーす。」









.

ドアの上を見上げれば、『一号執務室』と書かれている。
ドアの前に立つ。

ハァ…、とため息を零し部屋に入る。




__どーせ暮人だろうなぁ…


Aの考えは見事に的中し、中に入ると同時に吸血鬼が襲ってきた。

(すめらぎ)を出し、素早く切り刻んで消す。

この一連の動作は、経験を詰んだ戦士でも見えなかっただろう。

瞬きをするほんの一瞬で、Aは吸血鬼を殺した。
武器も収納可能なため、見られていないだろう。

別に見られても害はないのだが。





「相変わらず趣味悪いねぇー、暮人。」


暗い部屋に紛れて見物していた男に吐き捨てる。
三人いた。
柊暮人、柊深夜、三宮葵。

全員知っている顔ぶれだ。


「Aにそんなこと言われたくなかったな。」


「嫌味?」


「あはは。違うでしょ〜、今のは寂しかったんだよ。」



にこにこと笑みを絶やさず深夜はAに近寄る。
暮人は無表情のままだ。
Aは深夜のその様子を黙って見つめる。




「久しぶり。戦場では遠くからしか見ることができなくてさ〜、
もどかしかったなぁ、あの時間は。」



冗談とも本気ともとれる口調で言った。
深夜はもともとこういうヤツだということをAは知っていたため相手にしない。




「どーでもいいけど、呼び出した理ゆ…」



キインッ……



深夜は下がり、暮人がAに刀を突き立てた。
それを皇でAは受け止める。



「……どういうこと。」



「こういうことだ。」


暮人は一歩下がると、そう言った。

其ノ捌 柊家-02-→←其ノ漆 地下都市ヘノ来訪者-07-


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にゃん(ΦωΦ)(プロフ) - 続編が見つからないです。。。 (2020年11月28日 13時) (レス) id: 83c24e29ff (このIDを非表示/違反報告)
しゅー - 続編のページが見つかりません… (2020年3月30日 10時) (レス) id: d2ac7696ab (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 続編おめでとうございます。これからどうなるか楽しみです、更新頑張って下さい。応援してます (2016年7月3日 14時) (レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)
minori♪(プロフ) - 雨音さん» 応援していますψ(・ω´・,,ψ (2016年1月10日 0時) (レス) id: fc9269d5d6 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - minori♪さん» ありがとうございます!合格してきますね! (2016年1月10日 0時) (レス) id: 4732783237 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨音 | 作成日時:2016年1月2日 20時

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