Powder Snow (ページ4)

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直くんは度々私の家に来る。

私のお母さんにお願いされて。

＿＿＿＿直人くん、Aのことよろしくね。たまには顔だしてあげて＿＿＿＿＿

従兄弟としての役目。

少し前に直くんはそんな風にいってた。

直くんはそんなつもりじゃなかったんだってわかってる。

でも私は、

”会いに来るのは従兄弟だから”

そんなふうに思ってしまう。

私と直くんが従兄弟としてではなく、普通の男女として出会っていたら、

直くんは私を恋愛対象にしてくれるのかな。

直人「A、正月埼玉帰る？」

唐突に直くんが言う。

「え？、、、多分、、帰る、、かな。」

直人「俺仕事で帰れないんだ、おばさんによろしく言っといて。」

ああ

やっぱり

私たちは親戚なんだね。

「じゃあ私も帰らない。」

自分で言って驚く。

なにいってるの、私。

直人「え？なんで？」

不思議そうに直くんが聞く。

「直くんが帰らないから、帰らない。」

どこまで子供なんだろう。

これじゃまるで本当に妹。

直人「んじゃ、二人で大晦日しますかぁ！」

そっぽを向く私の頭をぽんぽんして

直人「そのかわり、明日帰省します。一度。」

と言う。

直人「ちゃんと東京でも生活出来てること、報告しないと。」

優しい微笑みを浮かべる。

「、、、うん。」

胸がぎゅっとした。

こんなことしてるから私はいつまでたっても直くんが好きでしょうがないんだ。