【文スト】和菓子屋の夜

えび煎餅 ページ10

今日の店番は、朔也さんです。

残念イケメンと名高い朔也さんですが、大学生であまり親しくない女子からは、かなりモテます。

お菓子とかも、いっぱい貰います。

しかし、朔也さんは和菓子屋の店主です。
かなり辛口の評価をつけます。

今日貰ったチョコのお菓子だって、さっきまで大分批判してましたよ。

「これなら、わが妹栗子が作ったものの方が断然美味しいわ馬鹿!!出直せターコ!!」

私に言われても。


ところで。

この話、何に繋がるんですか？

「俺は、俺のモテモテ具合を書いてくれたらそれで良かっただけだ。」

つまり……？

「関係は特に無いな」

爽やかに言わないで下さい。



ちなみに栗子さんは、和菓子の腕はお祖父ちゃん譲りで天才的ですが、洋菓子の腕は、ここに書くことが憚られる位です。

朔也さんは、栗子さんの作ったチーズケーキを食べて、三日間意識不明になりました。

それでも、朔也さんは、栗子さんらぶなんですから、恐るべきシスコン魂ですよ......おっと。









キイ、と扉が開きました。

「此処が国木田や太宰が行ったって云う和菓子屋かィ？随分古いねェ」


髪を肩位に切り揃えられた、女性が入って来ました。大きな蝶の髪飾りが印象的です。

「いらっしゃい、ようこそ＜葉菓子堂＞へ」

女性は、朔也さんに近づいて来ました。

「此処に、太宰や国木田とやらが来なかったかィ？そうある苗字でも無いと思うンだけど」

「国木田さんなら、前に一度いらした事がありますよ」



………朔也さん。

そんな営業スマイルしてますけど、私には分かりますよ、貴方の内心が。



(何だよ太宰とか国木田とか何故我が妹の店番の時には男ばかり来るんだ意味わかんねぇよ彼奴等顔は知らねぇが妹に手ぇ出した瞬間殺すべし否今度から妹と店番一緒にやろうかなそれとも否否そんなことすれば妹に嫌われてしまうかもしれない否否否否でもどうすればいいんだぐあぁああああ(()




まさかのノンブレス。

思考時間0.3秒。

やっぱり恐るべきシスコン魂。

「妾は彼奴等と職場が一緒でねぇ、まぁ二人が連続して同じ店から買ってきたもンだから、次も誰か買ってこいみたいな空気になったんだよ」

「こんなに来ていただけるなんて、これはお得意さんにさせていただくしかありませんね」

朔也さんの冗談に、女性もクスリ、と笑いました。

という訳で、女性と一緒にお菓子を選別し始める朔也さんでした。









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「↑うまくオチをつけられなかった作者の暴挙」

作者「朔也編は続きます(・д・;)」

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