【文スト】和菓子屋の夜

思い出 ページ29

作者が推しを登場させたいだけの話



扉がボカーンドゴーン、と音を立てて開きました。

開いただけです。御安心を

今日店番の栗子さんは、いつものようにカウンターに突っ伏していました。

「兄貴が居ないと楽だ」

そうですね。

ちなみに朔也さんはどっか行きました。

して、今日のお客さんは？

「おお、今日は栗子さん一人か」

はい、今日のお客さんは帽子です。

「あ”？」

訂正、中也さんです。

……何か以前全く同じやり取りをした気がするのですが。

「やっほー、中也さん。お久しぶりだね」

前回はシスコンのせいで酷かったですからね。

「あぁ、最近病院の方で色々あってな。暇が無かったんだ」

病院、つまりマフィアの抗争ですか。

栗子さんはゆっくりの上体を起こしました。

「いつもの『秋桜』で良い？個数は？そこにあるから適当に取ってって」

「いつもより少な目で頼む。って、立ち上がる位はしようぜ？栗子さん」

「オッケー、1個ね。お代はいつも通りの値段だけど」

栗子さん、流石にやりすぎです。

語り手の給料として半分は下さい。

そしたらもうちょいこの店のこと美化して書くんで。

「阿呆ばっかだな、この店」

中也さんは『秋桜』を数個手に持って云いました。

悪かったですね。

これでも一所懸命生きてるんです!!

アメンボとミミズと蛞蝓と中也さんと生きてるんです!!

「俺を同類に扱ってんじゃねぇよ!!」

とその時、扉がピププピピプピプププと開きました。


「おや、君は蛞蝓じゃ無かったのかイ？中也」


中也さんの目が開かれました。

其処には、満月を背負った太宰さんが佇んでいました。

いつもの飄々とした笑みを浮かべて、ボサボサの髪を風になびかせました。

そして一歩踏み出し、お店に入って来ます。

「やァ、久しぶりだね。栗子ちゃん」

「子供扱いすんな、栗子様と呼べ」

栗子さん。日本には年功序列という風習があるんですよ。



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双黒は良いぞ。

というか黒とかげの方とかレモンさんとか賢治くんとか＜組合＞の方々とか登場して無かったんですよね。

なのに双黒書いて……

話数足りるかな……(震)

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