そばかりんとう ページ17
いつも通り、朔也さんが店番していた夜の事です。
「リンタロウ!!早くしてよ。洋服を買い終わったら此処に来ていいんでしょ!!」
幼い声です。少女の声が、路地裏に響いています。
朔也さんは、その声を聴くと、店の扉を開けて外へ行きました。
「いらっしゃいませ、森先生、エリスちゃん」
森先生、と呼ばれた白衣を纏った中年の男性が、右手を挙げて答えました。
にしても、朔也さん。ちゃんと接客できたんですね。今までこの作品では重度のシスコンぶりしか、疲労していなかったもんですから、出来ると思ってなかったですよ。
「やぁやぁ朔也さん。わざわざ出迎えなんて、そんな気を遣わなくていいのに」
「そんなこと云わないでください、お得意様なんですから」
朔也さんが深々と頭を下げると、森先生の隣にいた少女が朔也さんの肩を叩きました。
「ねぇねぇ朔也!!今日栗子はいないの?」
「ごめんねエリスちゃん。栗子はもう寝ちゃったと思うな」
赤いドレスの可愛い少女の目線に合わせるように、屈んで語りかける朔也さんです。
シスコンの気配なんて、まるで感じません。
「夜ですし、寒いでしょう?中にどうぞ」
「すまないねえ、お邪魔するよ」
森先生とエリスちゃんは、<葉菓子堂>に入っていきました。
「今日は病院宛てですか?」
「いいや、個人的にエリスちゃんに」
森先生は、店内をまわっていたエリスちゃんを見ました。
ん?一瞬顔が崩れた……?
いや、見間違えですよね。こんなキリッとしたお方なんですから。
「リンタロウがね、買い物に付き合ったらご褒美に此処のお菓子を買っていいって!!」
嬉しそうに、エリスちゃんが云いました。ふわりと、艶やかな金髪が揺れました。
朔也さんは、そんなエリスちゃんをみて、柔らかな笑みを漏らしました。
「ご褒美なんて、うれしい限りです。うちの栗子の腕があってですが」
忘れないシスコン魂に乾杯。
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ユキ(プロフ) - 応援してます! (2020年10月2日 1時) (レス) id: 92966b4d55 (このIDを非表示/違反報告)
2丁目のひきこもり(プロフ) - 心愛さん» ありがとうございます!!私も書いてる最中えづらこさんの妨害を受ける事がありますww終わる終わる詐欺でよかたぁああああa(蹴 (2018年9月20日 19時) (レス) id: e7f710c5d0 (このIDを非表示/違反報告)
心愛(プロフ) - とても面白いです!話が全然関係ないのですが、栗子と聞くと銀魂の、片栗虎がでてくr((蹴 (2018年9月18日 16時) (レス) id: 61e72eddf1 (このIDを非表示/違反報告)
2丁目のひきこもり(プロフ) - さくっとチョコレゐトさん» ありがとうございます!!店主二人の和やかな感じ、私も好きです。更新頑張ります!! (2018年1月21日 10時) (レス) id: e7f710c5d0 (このIDを非表示/違反報告)
さくっとチョコレゐト(プロフ) - すごい好きです。このゆるい感じが何ともたまんないです。お気に入りしました!楽しみにしてます! (2018年1月21日 0時) (レス) id: 17f3b0bb3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:2丁目のひきこもり x他1人 | 作成日時:2017年11月21日 21時