公安少女は、探偵チームに入る？シンデレラ特急編

Story36　「金になる事件？」　彩side ページ17

若武「昨日、駅で買って、電車の中で見てたんだけど。ほら、これ」


新聞の中には、あのお嬢様の写真が大きくのっていた


彩「ん、この顔だったよ」


私が言うと、若武が記事を読んでくれた


若武「第２４回富豪紹介。現代のシンデレラ、ミシア嬢。１９歳、元モデル。

ミシア嬢は、幻の画家で有名画家のラングに見出され、高額のギャラで専属契約を結んでいた。

このためシンデレラ・モデルといわれたが、先週、そのラングの養女となり、

彼の莫大な財産を相続する。現在オーベルニュ地方サン・フルールの城に住み、

広大な敷地で列車を走らせている。地元住民も無料で利用でき、

ミシア嬢にちなみシンデレラ特急と呼ばれている」


へぇ、すごい


若武「つまり大金持ちになったミシアを、どこかの男がつけねらってるっていう話じゃん。

これは事件だ。彼女を守ってやろうぜ」


私たちは、うなずきあった


若武「それに、うまくいけば金になる。富豪令嬢なら、きっとたくさん礼金をくれるはずだ」


黒木君も小塚君も黒木君も、まったくそのとおりだといわんばかりの表情だった


若武「会計係を決めよう」


そう言った若武の肩に、黒木君が手を置きながら店の方に目をやった


黒木「そいつはあとだ。見ろよ」


店のドアが開いて、ドア・マンに見送られたミシアとメイドさんが出てくるところだった


若武「よし、接近だ」


店のわきにいたあの男が、ミシアに近寄ろうとしていたが、

神崎さんが、片腕を男の前にだして行かせないようにしていた。

それを見たミシアは、真っ青になり、逃げ出すように走りだした


若武「黒木と小塚、彼女を保護。上杉、一緒に来い」


２人は、神崎さんを押しのけてミシアを追いかけようとする男の前に飛び出し、

その脚に向かってタックルした。男は足元をすくわれ、すっ転ぶ

そのすきに、小塚君と黒木君がミシアをつかまえ、店のわきに隠した

男は転んだまま、若武たちを睨み上げたが、しかたなさそうに舌打ちして、引き上げていった


若武「よし、撃退だ」


小塚君と黒木君は、ミシアとメイドさんを連れて、こちらにやってきた


黒木「家まで送りましょうか」

ミシア「そうしてくれると、助かるわ。あ、車はあるのよ。よかったら一緒に乗って」


それで私たちは、現代のシンデレラと呼ばれるミシアの家行くことになった

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