【名探偵コナン】一緒に寝たいし、一緒に暮らしたい。【安室透】【降谷零】

- 22 - ページ22

『あ、あの、安室さん....？そろそろ離してくれませんか.....！！』

「..........すみません」


私をきつく抱きしめていた腕はするりと解けた。
少し名残惜しいけど、仕方がないと思った。


「ご飯、食べませんか？」

『...はい！』


それから私が食事の準備をしている間、安室さんは一言も話しはしなかった。


『ご飯炊けましたよ、食べましょう』




.

.

.

.


『....あの、どうですか？』


「すごい、すごく、うまいです.......」


私は嬉しかった。自分の料理を「美味しい美味しい」と食べてくれて。

安室さんのために、これからもご飯を作りたいと思った。





一緒に暮らしたい。と思った。
完璧だと思っていた安室さんが実はこんなに弱い人間だと知って。尚更。




「Aさん、本当にすみませんでした。僕、酷いことを言ってしまった。だから、もう貴方とこうして食事も、生活も出来ないと思っていました」


安室さんの苦しそうな表情が、私の胸を締め付けた。


『私も、素直に小五郎さんと飲んでいたって言えばよかったんです、だから気に病まないで下さい、安室さん。この件はお互いさまってことじゃ....ダメですか？』


それでも俯いている安室さんに私は言った。


『決まりごとをもう一つ追加してもいいですか？』


「....え？」


『ケンカをしたらその日のうちにどちらかが謝る！』


私は、ね？、と安室さんに言った。








「はい.......いいですね.....！」

- 23 -→←- 21 -

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す