【ヒロアカ】轟弟、危険につき。【男主】 (ページ27)

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Your side.「演習試験」ページ27

余裕で筆記試験はパスして、演習試験となった。
何やら入試や体育祭の時のようにロボとの戦闘？になるとか言っていたけど、この先生の多さからみて多分それはなさそうだな。

「諸事情あって今回から内容を変更しちゃうのさ！！」

……やっぱり。相澤先生の捕縛布からひょこっと出てきた校長がそう告げた。
ロボはまあ、相澤先生風の言い回しをするなら確かに合理的じゃない。

話を聞くと、やっぱりロボとの戦闘訓練は実践的でなく、今後の敵との戦闘が激化することを見越してより実践に近い対人戦闘・活動を増やしていくためとのこと。

「というわけで、諸君らにはこれから二人一組でここにいる教師1人と戦闘を行なってもらう」

「先……生方と……！？」

「尚、ペアの組みと対戦する教師は既に決定済み。動きの傾向や成績、親密度、諸々を踏まえて独断で組ませてもらったから発表していくぞ」

なかなかハードな感じじゃないか。次々とペアと対戦する先生の名前が読み上げられる中で、ふと気がついた。
21人だから1人余りじゃないか、と。そこはイレギュラーにきっと3人で組むとか、そんな感じになるかと思いきやきっちり2人ずつ名前が呼ばれて私1人だけが余った。

「先生、私余るんですけど」

「うたいはこいつらと違ってデータが少ない。よって他の基準から今回の実技試験を採点することになった」

「うたいくんは相澤先生同伴の元、ランダムで先生と戦ってもらうのさ！！」

「え、そしたらうたいくん不利じゃないですか？」

「……なるほど、気乗りしないなあ。使えるものは」

「毒物は省け」

「わかりました」

全員からの視線が痛い。兄さんも不思議そうに私の方を見る。私はみんなが終わった後、少し時間を空けてから始めるらしい。それに加えてその様子はみんなに見てもらう……と。

おそらく多対一になるであろう試験に対する不安はないけれど、みんなに見てもらうということになると不安が拭えない。
私のあれ(・・)をみて怖がられないかな、嫌われないかな。そんなことばかりが頭によぎる。解散の合図を聞いて、待機場となるリカバリーガールの元までどうやって行ったかあまり覚えていない。