師匠からの命令 ページ5
ガーンと言う音が付きそうなほど、ザップはショックを受けていた。
「私は、お前のことをどうとも思っていない」
「ひ、ひ、ひでえ……」
「ひどいと言われてもなぁ…」
「…………まあ、いい。A、今からどうするんだ？ていうか、何でヘルサレムズロッドに？」
ザップは気を取り直して、私に問う。
「……お前の師匠」
「へ？」
「裸獣汁外衛賤厳(らじゅうじゅうげえしずよし)殿と会って……」
「…あの雑巾ジジイに?」
「ああ。殺されそうになったんだが…ザップの知り合いだと知ると、ここに来てザップと共にライブラに入るように言われ…」
「え…。じゃ、じゃあ、旦那と番頭……よ、呼んでくる!!!」
「え、ザップ！ちょっ、待て!!!」
私の静止も聞かずに、ザップは部屋を出て行った。
ーーーーーーーーーーーー
(ザップside)
よっしゃああああああ!!!
Aもライブラ入り!!!!
これで一緒にいられる!!!
今だけ感謝するぜ、師匠!!
今だけな！
「だ、旦那!」
「…？どうしたんだ、ザップ。Aさんは？」
「それが…!」
俺は顔がニヤけないように、旦那と番頭に説明をした。
「…そうか。スティーブン。もう一度、彼女のいる部屋に行こう」
「わかってるよ、クラウス」
Aのいる部屋にて。
「私達は構わないよ。ただ…君の意見が聞きたい」
「……別に私は初めからどちらでもいいんだ。入っていいなら、入る。入らなければ、裸獣汁外衛賤厳殿が……」ｶﾞﾀｶﾞﾀ…
あの雑巾ジジイに何されたんだよ…。
「うん。なら、これからよろしく。Aさん」
番頭は、ニコリと笑って手を差し出した。
その手を握り返し、Aは言う。
「Aだ。好きに呼んでくれ」
「じゃあ、Aでいいかな？」
「ああ」
あー、俺もAの手が握りたい。
と、思っていると、Aが俺の方を見た。
「ザップ」
「え、え、なんだ？」
「何故、動揺している…。まあ、先程も言ったがお前のことはなんとも思っていない。だが……これからよろしくな」
手を差し伸べられる。
「ザップ…？」
驚きと嬉しさで固まっていた俺に、Aは心配そうに声をかける。
「あ、いや!!!何でもない!!……よろしく、A」
俺はにぎり返した。
その手は血界の眷属だから、体温が低く、ヒンヤリとしていた。
フッとAが笑った。
あぁ、やっぱり綺麗だなぁ…。
あン時と変わらない。
その笑顔に、俺は恋したんだ。
やっぱり好きだ、A………。
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わごむ - 好きです(唐突の告白) (2020年5月20日 5時) (
レス) id: 37d509fa97 (このIDを非表示/違反報告)
とき(プロフ) - お気に入り登録ありがとうございます!!まだまだ頑張りますので、よろしくお願いします！ (2018年5月31日 19時) (レス) id: 16eb3c1efe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とき | 作成日時：2018年5月30日 17時
