危機 ２ ページ15
「いい度胸だ、人間」
「ハッ…!!お褒め預かり光栄だぜ……っ!!!」
ザップは強気でそう言った。
「もういい。貴様には頼らない。我らは自力で奴を探すことにしよう」
男はそう言うと、右手を掲げた。
その瞬間、右手が変形し、尖った武器のようになった。
「…さらばだ、人間。貴様の仲間ぐらいは救ってやろう」
「…くっ…」
男はニヤリと笑い、右手を振り下ろし、た…。
「させるものかあああああ！」
トビラを勢いよく開け、私は中へ飛び込んだ。
大鎌で男の首をはねた。
「ザップ!!!ツェッド!!!無事か!?」
「Aさんっ」
「A……お前が来ちゃ、ダメだっ…!」
「え、ザップ、それどういう意味…」
私がザップに聞こうとしたとき、男が立ち上がった。
首はもう回復している。
長老級か…コイツ。
「見つけた……見つけたよ」
「何がだ」
私はザップとツェッドをかばうように、立った。
「元人間風情が……我らと並ぶことを私は許していないぞ…」
男は吐き捨てるように言った。
「……それは、私のことか?」
「クックククク……その通りさ。人間の癖に、転化してからすぐに長老級まで上り詰めただろう、貴様は」
「それがどうした。単に、アンタが弱かっただけのこと」
「ぐっ……言ってくれるな、出来損ないが!!私を誰と思っている！」
「『創製されし13長老』の一人……いや、端くれだろ？」
私は相手を睨みつけ、言った。
「貴様ああああああ!?」
男は私に向かって、攻撃を仕掛けた。
「我らが存在しなければ、貴様のような奴は生まれないのだぞ!!!貴様は我らの下僕なのだ!!!」
「その通りさ。アンタらがいなけば、私は血界の眷属にならなかった。アンタらさえ、いなければ………私は人間のままでいれたのに!!!」
私は大鎌で、男の攻撃を防いだ。
ガキィィィンーーー!!!!
だが、それを引き金に、周りの血界の眷属たちが私に一斉攻撃を仕掛けた。
「ツェッド、ザップを連れて逃げろ!!!」
私は右手から放った小さな血の針で、ツェッドを縛っていた縄を切った。
「ですが、Aさん…」
「いいから、逃げろ!!!」
「わ、わかりました…!」
「A、何するつもり……っ!!!このっ、魚類!!!離せ!!!A、Aっ!!!」
ツェッドはザップを抱え、部屋を出ていった。
「さあ、かかってきなよ。その長老級の力、どんだけすごいか見てやるよ」
「覚悟しろ、人間風情があああ！」
「私はもう人間じゃないっての!!!」
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わごむ - 好きです(唐突の告白) (2020年5月20日 5時) (
レス) id: 37d509fa97 (このIDを非表示/違反報告)
とき(プロフ) - お気に入り登録ありがとうございます!!まだまだ頑張りますので、よろしくお願いします！ (2018年5月31日 19時) (レス) id: 16eb3c1efe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とき | 作成日時：2018年5月30日 17時
