テキーラ・サンライズ Hiroomi.T

34 H ページ34

Side Hiroomi

例えるならあの女は、そうだな、峰不二子。
そう、あの、ルパン三世の。
なんでも手に入れてしまうルパンですら、容易く手に入れることができない女。





ちょっと優しくすると、コロコロっと落ちてホイホイとついてくる女はわんさかいる。
けど、菊池Aは違った。
芯が通った強い女で、俺の誘惑に負けなかった。





抱かれたい？って聞いて、抱かれたいって答えなかった女は今まで一人もいなくて、だから結構ですって言われた時は正直びびった。





おもしれぇ女じゃん。





興味を持った。
知りたかった。





俺に惚れない女が、俺に惚れた時、どんな顔を見せてくれるのか。
俺に惚れない女が、俺に惚れて、俺がそれを突き放した時、どんな屈辱を味わってくれるのか。





趣味悪い？どうとでも言ってくれ。
俺はそれを知りたくてたまらない。





菊池A。
アンタを抱かずに落としてやるよ。
今までたくさんの女を落としてきたテクニックをフル動員させて、俺しか見えないようにしてやるよ。





凛々しい表情に、影が指した時、俺はきっと今まで感じたことのない快感を得るだろう。
楽しくてしょうがない。





岩田って番犬が多少邪魔だけど、その存在があるからこそ尚更燃える。





見てろよ？
俺を本気にさせたこと、せいぜい後悔するんだな。

35→←33

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す