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「ほんと、まじでいい人だった!俺もう一瞬で尊敬しちゃった!」





昨晩、私を置いて1人で隆二さんのところへ行ったという岩ちゃん。
さらにはほんとまじでいい人に出会ったらしい。
岩ちゃんが一瞬で尊敬しちゃうくらいの、イケメン。





は?
私だってその人に出会いたかったし。
私だって隆二さんのとこ行きたかったし。
なに?忙しくて最近行けてないのは私だけ?
同じ仕事してるのに?





「臣さんっていうんだけどさ〜、ほんっとにかっこよくて!」





不機嫌な私にはお構い無しの岩ちゃんは、にこにこしながらその話をする。
狭い休憩室で缶コーヒーを啜りながら右から左へと聞き流した。
莉音はもはや聞く気もなくて、ずっとスマホを眺めている。





「ねえ、聞いてる?」
「聞いてます聞いてます」
「なんで機嫌悪いの?」





私が不機嫌な理由をまるでわかっていない岩ちゃんに小さくため息を吐いた。
きょとんとする顔に呆れた眼差しを向ければ、さらに目を丸くした。
そんな彼から目をそらして缶コーヒーを飲み干す。
ゴミ箱にそれを捨てたあと、キッと彼を睨む。





「私も誘ってよ!!」
「ええ...?俺のせい、?」
「は?他に誰のせいよ!」
「だって声かけたのに反応してくれないから、」
「気づくように声かけて!!」
「ええ...」





困った顔をする岩ちゃんが、しゅんとしてごめんって呟いた。





「今回は許してあげる。その代わり今夜は付き合ってね」
「はあーい♡」





まるで反省の色を見せない彼に少しムッとしたけれど、可愛く笑うから許してしまう。
なんで可愛いの?男のくせに。

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ケイト(プロフ) - ぐらさん! はじめまして。 テンポ良くてとても楽しいお話です頑張ってくださいね。楽しみにしてます。 (2019年12月21日 12時) (レス) id: 58e2f25ab2 (このIDを非表示/違反報告)
ぐら(プロフ) - とさこさん» ありがとうございます! (2017年12月22日 18時) (レス) id: 07d3f7974d (このIDを非表示/違反報告)
とさこ - これ本当に面白いです!続き楽しみにしてます (2017年12月8日 0時) (レス) id: a052acf338 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぐら | 作成日時:2017年11月20日 16時

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