【aph】正義の定義【アルフレッド・Ｆ・ジョーンズ】

HERO 43 ページ43

何で__アーサーは私を恨んでいるでしょう」
「敬語でも呼び捨てはするんだな__
別に恨んじゃいねぇよ。
だけど、だけどな___」

お前の全てを、壊したいんだ。

別に恨みとかそう言うのではない。
ただ単に、Aが好きなのだ。

あのときのAの絶望に染まった瞳は、いつ思い出しても堪らない。

知ってるぜ、俺__
お前、俺のこと好きだろ。

だからな、付き合ってやらない。
焦らしに焦らしまくって、最後にはそこら辺の奴と付き合ってやる。

『別にそんな目では見てなかった』

そう言えばこっちの勝ちだ__ああ、その時お前はどんな顔をする？

身体中に甘い電流が流れる。
自分の中の目覚めてはいけない何かが大きな欠伸を出し起き上がる。

本当に、本当にストレスだったんだ。
お前と会えなかったことが。
お前の瞳を見れなかったことが。

でもな、そのストレスは__








ぜーんぶ、アルで解消したから。

『痛い』と叫ぶアルの姿がどれだけ俺の体を癒したか。
でもな、やっぱり足りない。
いくら腹を殴っても、いくら殴っても、殴っても。
お前のあの瞳には__勝てやしないんだ。

「お前の瞳を見て、もう一度やり直したいんだ」

ほら、踊れ。

俺の手のひらの上で、道化師のように。

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