【aph】正義の定義【アルフレッド・Ｆ・ジョーンズ】

HERO 17 ページ17

「わぁ…熱気が凄いです」
「…別にあんた達だけじゃ心配なだけだから！それだけだから___」
「はいはいツンデレ乙です」

桜ちゃん、私、ミリアさんが歩幅を合わせて体育館へと入る。
熱気に包まれた体育館内は、いつもとは違う雰囲気を醸し出していた。

「二人ともお洋服可愛いですね」

一歩先に出て、二人の方へと振り向く。
桜ちゃんは桃色の柔らかな色のカーティガンを羽織り、下には真っ白なフリルのシャツ。
下には膝までの優しい緑色のスカートに、茶色の編み込まれたサンダル。

ミリアさんはいつも下ろしている茶髪をポニーテールにまとめ、ピンクのワンピースを腰の部分でリボンで括り、真っ白なリボン付きのパンプス。

「センスに憧れます」
「そんなことないですよ___でも、確かにミリアさんは可愛いですね」
「そ、んなことないわっ…！ふ、二人も…その…
可愛い、わよ」

顔を赤らめて下を向く。
それが堪らなく可愛くて___

カンカン帽をぎゅっと押さえる。
熱気に飛ばされそうだったから。

Yシャツにホットパンツ、そして茶色の編み込みサンダルはちょっと肌の露出が多かったかな、と反省する。

「二人とも、仲良さげで良かったです__
いきなり誘ってしまい申し訳無いです」
「別に良いんですよ、前々からミリアさんは気になってましたから」
「人のこと散々悪者扱いしてたくせに」
「うっ…そ、それはぁ…」

『守ってあげますからね』
あの言葉が、今でも引っ掛かっているらしくて。

ミリアさんは、いつ見ても私の好きな人に似ている。
ツンデレな所とか、それでも優しい所とか。
それら全てが愛らしくて、包み込みたくなる。

「ほら、試合始まりますよ」

試合開始の掛け声が聞こえる。
その瞬間、『アルフレッド頑張れ』と言う女子達の声援が体育館に響き渡った。

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