【aph合作】カークランド家のメイドやってます。7【しげの2号&さくら大福】

メイドさん。３１３【しげの2号】 ページ6

「……幻覚、でしょうか？」


菊の目の前には男が二人。それも瓜二つの顔立ち、背丈、雰囲気だ。菊の手には先ほど買った温かい肉まん。だが二人のせいで冷めてしまいそうだ。


「あの……私に何か？」

「うん。でもその前にキミが邪魔だなぁ」

「キミの方が邪魔だよ」

「その前にキミってこの世にいないんじゃなかったっけ？」


サラッと恐ろしいことを口にした。菊は顔を真っ青にして「恐ろしや……！」と言いながらも肉まんを口にした。


「彼女が消えちゃったことで変わっちゃったからねぇ」

「あ、あの！どちらがどちらですか？」

「僕がイヴァンだよ」

「僕がヴァシリー。僕とは初めてかな？よろしくね〜本田くん」


菊は会釈した。また肉まんを口にする。口の中には肉まんがたくさん入っているのか、頰がぷくっと膨れていた。


「菊くん。ちょっと話があるんだぁ。二人で」

「本田くん。話をしたいから来てくれない？二人でね！」

「え……あ、いや……そうです！今ここでお二人とも聞きましょう！ですからあの、喧嘩をしないでください！肉まんがカッチカチです！」


泣きながら「肉まんさーん！」と叫んだ。カチカチに凍りすぎて食べることができなかった。

メイドさん。314【さくら大福】→←メイドさん。312【さくら大福】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す