メイドさん。333【しげの2号】 ページ26
公園のベンチに腰掛けて何も考えずにただボーッとしているアーニャ。そんな彼女を見かけた一人の男がポケットに手を入れながらやってきた。
「何やってんだよ、アーニャ」
「わ……ギルベルトくん。キミこそ何やってるの?」
「俺様は散歩」
隣に座るギルベルト。そして足や腕を伸ばしながらアーニャに尋ねた。アーニャに目を向けることなく、静かに口を開いた。
「お前、エミリー泣かしたのか」
「人聞きが悪いね。勝手に彼女が泣いたのに」
「何がそんなに気にいらねぇんだよ」
懐からタバコとライターを取り出した。箱からタバコを一本取り出し、ライターの火をタバコに近づける。火がつき煙に変わるとそれを口に近づけ、吸いだした。アーニャはギルベルトがタバコを吸い出したと同時に口を開けた。
「気に入らないことは山ほどあるよ。キミのこともAちゃんのことも……イヴァンのことも」
「……仲良かったんじゃねぇのかよ、お前ら」
「いいわけないよ」
足を組みため息をつくと髪の毛をいじりだした
。カバンから水の入ったペットボトルを取り出す。そしてまた冷たい声で話し出した。
「人間って悲しい感情に流されやすいの、知ってる?人の涙って信じられない。どーせ……裏ではロクでもないこと考えてるくせに」
ペットボトルの蓋を開けてひっくり返した。水は重力に従い、下に落ちていった。
メイドさん。334【さくら大福】→←メイドさん。332【さくら大福
29人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
*さくら大福*(プロフ) - Reiさん» コメントありがとうございます!訂正させていただきました!面白いですか…?さすがしげのさんですね(o^−^o)更新頑張ります!本当にありがとうございます! (2015年8月30日 15時) (レス) id: 9ef5974a12 (このIDを非表示/違反報告)
Rei(プロフ) - *さくら大福*さん» いえいえww面白いので、もったいないと思っただけのことです。いつも楽しみにしております。更新頑張ってください! (2015年8月30日 15時) (レス) id: 26c2c278f5 (このIDを非表示/違反報告)
*さくら大福*(プロフ) - Reiさん» コメントありがとうございます!慣用句の使い方を間違ってましたね…ご指摘ありがとうございます!誤字までご丁寧に…!本当にありがとうございます! (2015年8月30日 15時) (レス) id: 9ef5974a12 (このIDを非表示/違反報告)
Rei(プロフ) - 知りに敷く→尻に敷く。同様に340です。 (2015年8月30日 15時) (レス) id: 26c2c278f5 (このIDを非表示/違反報告)
Rei(プロフ) - 追記:340のことです。 (2015年8月30日 15時) (レス) id: 26c2c278f5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さくら大福 x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2015年8月26日 22時