日常 ページ4
私は茶道部に所属している。
基本的には火曜日と木曜日の週2の活動だ。
余程のことがない限り運動部より1時間程早く活動が終わる。
私も賢二郎も学校から歩いて10分程にある寮で生活をしているため、部活の時は終わったら待って一緒に帰る。
今日は火曜日なので賢二郎と帰る日だ。
外で待つのもあれなので自分の教室で宿題をやりながら待っている。
両耳にはイヤホン。
机の上にはカフェオレ。
よし、宿題をさっさと終わらせよう。
どれくらい時間が経ったのだろうか。
と思ったタイミングで右耳のイヤホンが抜かれた。
「お待たせ。これ、なんて言う曲？」
賢二郎だ。
『お疲れ様〜。SOARAっていうバンドの花咲く丘でって曲だよ〜!結構好きでプレイリストに入れてるんだ〜』
「へぇ、結構いい曲だね」
『でしょ〜？私のオススメバンド！他の曲も良いから聴いてみて欲しい〜！』
「ん。このバンド好きなんだ？オススメおしえて？」
『おけー！後でLIWE送るね！』
「わかった。じゃあ、遅くなるしそろそろ帰ろうか」
『うん！』
きっと賢二郎は先程の会話でSOARAの曲が好きなんだと思っているだろうけど、それだけでは無いんだな〜と考えながら彼の隣に立つ。もちろん曲も大好きだ。
「何ニヤニヤしてるんだよ」と軽めに小突かれる。
表情に出ていたようだ。
帰り道の約10分間。放課後の空気とポツポツと続く会話が楽しくて、一緒に帰れるのが嬉しくて、繋がれた手が暖かくて心がホッコリとするのだ。
同じ敷地内にあるとはいえ、女子寮の入口まで送ってくれる賢二郎はとても優しいなと改めて思う。
"それじゃ、また明日”
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←彼女について
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：呉羽 | 作成日時：2020年9月7日 2時
