すきなひと【lrn】 ページ2
・学パロ
・遊び人
―――
"仲良し"な私たちはいつも通り誰も居なくなった放課後の教室でひとつの机を挟んで向かい合って話す。
今日は会話が弾まないな、なんて思いながらぼーっと窓の外を見ていたら彼が口を開いた。
lrn「なぁ、いつになったら付き合ってくれんの」
そう言いながら机に置いたままになっている私の手を握る彼。
いわゆる恋人繋ぎだ。私は無抵抗のまま、受け入れるわけでもなく彼を横目で見る。
最初はこちらを見つめていたが、照れくさくなったのか繋がった手を見つめ優しく指を開いたり握ったりする。
『またそれー?お互いが本気で好きになったらだよ』
lrn「…いっつも好きって言うくせに」
そう言いながら手をぎゅっと強く、尚且つ優しく握り直す。
『本気の好きと本気に見せた好きを間違えると痛い目見るよ〜 それに好きならローレンもいつも言うじゃん』
lrn「Aの好きはマジにしか聞こえんのよ、俺に関しては本気で好きだからいいんだよ」
彼のことは本気で好き。それでも付き合うというのは好きだけじゃやっていけないことを知ってる。
だから私は遊びでいいから好きな人の近くに居られる方法を選んだ。
『ねえローレン』
lrn「なあに」
名前を呼べば優しい顔で、愛おしいものを見るような目で見てくる。
『…私もローレンのこと本気で好きだよ』
lrn「っ、は?え、マジで言ってんの?」
頷いた後、恥ずかしくて一瞬視線を逸らしたが、彼の方を見ればこちらを真剣な目で見つめていた。
そしてそのまま反対の手も繋がれじっと目を見つめられる。
そして綺麗な赤髪と夕日で分かりづらいが耳まで真っ赤に染った顔で告げられる。
lrn「欲求とか抜きにしてAと触れてたいし近くに居たい。Aの事を考えてたい。俺のことだけ考えてて欲しい。わかってくれる?」
『うん、もちろん。でもこれだけ伝えさせて欲しい。』
私が思っていること全部伝えた。
関係が終わることが怖かったことを。
lrn「ごめん遊び相手の方が続かなくない?って思っちゃったんだけど」
『そう言われたらそうなんだけどさ、付き合って別れたらもう次が無いじゃん?遊び相手ならフラっと帰ってきたりできるかな〜って思って』
lrn「心配すんな、俺が一生愛すよ A」
"愛してる"と言い合った向かい合う2つの双眼はどちらからともなく口付けをした。
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
←私からの【ib】
9人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なぎ | 作成日時:2024年1月16日 23時