音に思いを乗せて。( 合従軍編 ) 《キングダム》 (ページ5)

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5 : 桃色の花ページ5

早朝やけに空気が重く息がしずらい、いよいよか。そう感じた
愛馬の鈴に乗り、自分の持ち場へと向かう
ふと地面を見ると一輪の花が咲いていた
それはまるで私を応援しているかのようにとても華やかな桃色の花だった、一度鈴から降りてその花を触る

必ず勝つぞ＿＿＿。

心で誓った時馬の足音が聞こえ、次の瞬間聞き覚えのある落ち着いた声が後ろから聞こえた

賁「久しいな」

『ぁ……久しぶり、王賁』

賁「酷い死闘になるぞ」

『覚悟はしてたけど、やっぱり……』

手が震える、この戦に負ければ全員が死ぬ
そして‘秦国が滅ぶ’もしもであってもやはりそれは怖いものだ

顔を下げるといい香りがした。それは何故か
私は今彼の腕の中に居るからだ、腰に手を回しぎゅっと抱き締め返す。すると力が弱まったため顔を上げると唇にやわらかい感触がしたと同時に深く飲み込まれそうな感覚に混乱した。唇を離して顔を紅く染めた私の顔を見ると彼はふふと笑い

賁「林檎の様だな」

『んなっ……』

賁「この大戦に勝利し、また宴でもしよう
何故か、あの宴は自然と居心地が良かった。」

『……！』

背を向けて落とした言葉に私は心から嬉しいと感じた。

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蒙武が檄を述べた、その勢いのまま汗明軍六万に突撃するつもりかと思ったがどうやら違うみたいだ

私達も太鼓を鳴らすと騰軍全体から大きな歓声が上がった、

『歌練の家族らに告げる
この死地を乗り越え、また私の屋敷の宴で共に酒を交わそうではないか、玉鳳や楽華、騰軍のみなも例外では無いぞ！！
今日、この決戦の日国の生死を問うこの戦場の勝利を掴み取るぞ！！』

華やかなその音色は隣の函谷関にも届いたらしい

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賁「Aらしいな」

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恬「すっごい歓声笑」

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騰「コココココ。流石Aです」

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媧燐「あれが例の‘戦場の音姫’か
首を斬り落としてその醜い顔面を晒してやろうじゃねぇかよ」

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蒙武軍騰軍両軍共に士気が最高潮に達した今楚軍を受け止める準備が出来た。