【ぬら孫】妖を喰らった巫女は妖となる

第十夜　セイメイノキキ ページ12

「ふざけるな馬鹿！！」

っ！？

「こんな顔色悪いのに歩いて帰ろうなんて……しかも旧校舎に！香崎さんは昨日自分がどれだけ危ないことしたかわかってるの！？だいたい、襲ってくるのは人間かもしれないんだよ！？それに香崎さんは女の子なんだからもっと自分を大切にしなきゃ！！」

今、あたしは体調が悪いので、リクオの怒鳴りは大打撃だった。

そして今、あたしは横抱き……いわゆるお姫様抱っこというものをされている。

あたしは直感的に思った



＿＿あぁ、これがセイメイノキキというものか



と……

校門を出たら、リクオは下ろしてくれたが、あたしが逃げようとしたので、ズルズルと引っ張られた。
リクオは旧校舎には向かわず、駅へ向かった。
そして優先席に座っていた高校生を笑顔(脅し)でどかし、あたしを座らせた。

「ねえリクオ。どこ向かってるの？」

「………」

「ハァ……」

電車を降りたらまた引っ張られた。

これいたいんだよね……

そしてついたのは、とっても大きなお屋敷でした。

つーかでかくね？

とにかく、あたしはまさに今、セイメイノキキ(←大事なので)なのです。

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