櫻は九月の一に舞う【九井一】 (ページ3)

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可愛いよページ3

『九井くんおはよ〜』
九｢夜櫻、寝癖ついてる｣
『知ってる。めんどくさかったからこのまま来ちゃった。』

昨日とは少し違う。ふわふわしてるというか…でも女子力の欠片もないな。残念女子なのか？

｢さくちゃんおはよ！｣
『おはよ眠いしんじゃう、あっ九井くんじゃーね！』
｢さくちゃん九井と仲良かったっけ？｣
『昨日仲良くなったの〜！親切でいい人だお〜！』

女子の友達は多いらしくて、半強制的に連れて行かれてた。
さくちゃんというあだ名を付けられてるのか。櫻のさくちゃんか？後で呼んでやろ。
てかじゃーねって言ったって後で会うじゃん。やっぱり馬鹿だなアイツ。

『また会ったね九井くん！』
九｢そうだな、さくちゃん｣
『えっ！？今さくちゃんって！なんでなんで！！』

さくちゃんって呼んでよかった…。
目ぇキラキラさせてこっち見んな。破壊力鬼だから。

九｢そー呼びたくなったの｣
『んへへ、九井くんが頭撫でてくれたぁ』

頭を撫でるとふにゃっとした顔でこっちを見てくる。猫みたいで可愛い。

『九井くんの手は暖かいしおっきいね』
九｢そうか？｣
『あたし手ちっちゃいもん、ほら』
九｢ホントだ、可愛いじゃん｣
『人にすぐ可愛いって言ったらダメだよ？九井くんイケメンさんだから彼女出来たら嫉妬しちゃうよ？』

まただ。また赤音さんと同じ事言う。
全然違うのに、やっぱり似てる。

九｢でも、お前に可愛いって言うのはいいだろ？本心なんだから｣
『えぇぇ！だけどあたし達まだ付き合ってもないし…』
九｢じゃあ早くオレのこと知れよ。ほら、HR始まるぞ｣
『えっ？あ、うん！！』

夜櫻の耳がすこしだけ赤かったのは気の所為にしておこう。
金に溺れてたオレを救い出してくれた、恩人でもあるのかもしれない。

『ねぇ、なんで九井くんはあたしに可愛いって言ってくれるの？』
九｢お前が好きだから〜｣
『ふーん…あたしだけ？』

何を求めてるんだ。
可愛いって言うとかそんなものでいいのならいくらでも言う。

九｢決まってんジャン｣
『マジで？やったぁ。なんか、こういう事はカップル？ってのがやるんでしょ？それみたいだなぁってさ！』
九｢いーじゃん、ホントになる予定だし｣
『えっ九井くんが？おめでと〜』
九｢ちげーよお前もだよ｣

馬鹿なのか天然なのか。
てかカップル疑問型だったから知らなかったのかな？
そんで今度はやったやったって騒いでるし。

いつか必ず彼女にしてやる。