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「戦闘服脱げば私らも一市民だっつの」
ヒーローという肩書きは付いたままだけれど。2つの小さい音が重なり同時に缶を開けた事が理解出来た。私の言葉に肯定の言葉を零したあと缶の縁に口を付けた彼。柔らかい唇は缶が当てられただけでいとも簡単に形が変わってしまう。離すと再び元に戻るそれ。
＿＿吸い付きたい。
一瞬浮かんだ不純な考えを抑えつけるように片手で顔を覆う。否、不純な考えでは無かったのかもしれない。此方は準備万端で彼を組み敷いたのにお預けを貰ったのだ、散々接吻をした後に!!そう先程も言った通り生殺し状態で彼の隣に立っている。
何一つ私は悪くないな。
そう考えを纏めて体内にアルコールを運んだ。
「……おい」
「あぁ、ごめん」
缶の中身も半分になった頃、不意に近付く彼の顔。アルコールのせいでほんのりと色付いた頬に何故か恍惚とした表情で接吻をしてこようとする。情事をしないと声を上げた奴に誘惑されるとは。しかし溢れ返る欲を無理に抑え彼の唇を受け入れた。
まだ、私の熱は収まることを知らない。
彼の後頭部に手を回す。静かな空間に水音が響く。やけに耳に残る音を昼間に思い出すと天哉が赤面しながら怒鳴ってきてたような気がする。それから暫くは音を立てずに接吻してたな。苦しくなってきたのか、ゆっくりと唇を離す。
「Aはやっぱり綺麗だな」
出た〜!飯田天哉のほろ酔い期。てことは缶1本飲んだな、私まだ半分なんだけど。額、瞼から頬へと唇を落としてくる彼は至極幸せそうに微笑んでいる。無論、そんな彼を間近で見ている私は心臓が持ちそうにない。私も幸せである。
「それちょっと分けて?」
「ダメ……私の顔でも見とけ」
自分の希望を断られて意味の分からない言葉を放たれても「分かった、見とく」と二つ返事で微笑んでいる。風穴でも開けられるんじゃないかと思う程に見詰めてくる彼を一瞥する。
「接吻、もう一回しても良いかい?」
頷いた後に月明かりの下で唇を重ねる。
再び深くなる行為に私は微かに唇の端を上げた。
−翌日の話−
「結局、流されてしまった……」
「お前がほろ酔い期入るのが悪いんだよぉ」
両手で顔を抑えて縮こまる彼を後ろから抱き締める。あの後、雪崩込むようにして入ったベッド。今度は気分が乗っていたのか自分から求めてきてくれた。事が終わるとすぐに寝入ってしまったけれど。
「もう昼間じゃないか!出掛けたかったのに」
「
「変態ｯ!!」
「えー……」
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めめ - グッｯｯｯｴﾛｲ…最高です。これからも鼻血を出しながら応援してます。 (2020年5月12日 1時) (
レス) id: b778857664 (このIDを非表示/違反報告)
はなぢ(プロフ) - 飯田くんと浦埜さんのカップルめちゃくちゃ素敵です…!!!二人とも生き生きしてて、なんだか本当にが居るみたいでシリーズ一気に読んでしまいました!!!!!!大好きです!!!続きを楽しみにしています!!!!!! (2019年7月11日 4時) (レス) id: 1b42be763c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バーコード | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=sakur01
作成日時：2019年4月25日 23時
