よそ見 ページ49
剣持先輩とあれやこれや話していると、時間なんて直ぐに経ってしまう。最終的に進路希望調査用紙を紙飛行機にしようとして＿＿＿スマホから処刑用BGMが、
｢も、もしもし！どうしたの叶？………え？うん大丈夫だよ。待ってる待ってる。いいよ別に気にせんで。……んは！じゃあ楽しみにしてるね、うん。頑張って………すみません先輩、お待たせしました｣
｢……叶君から？｣
｢はい！もうちょっとかかるってわざわざ……別にLINE一つで良いのに几帳面なヤツですよね｣
｢………雲桜っていつから叶君とそんなに仲良かったっけ｣
え？思わず聞き返したけど、別に聞き取れてる。いつから……いつからだろ。前世からって言ったらおかしいから……んー、今生で初めて会ったのは小学生の時だっけ。
｢……気づいたらって感じです｣
｢確かライバーになる前からの知り合いだよね｣
｢はい。……剣持先輩のデビューも、叶から教えて貰ったんですよ。一緒にリアタイして、それでにじさんじを知って……でも私も不思議です。本当に気づいたらいつも隣にいて……ずっと優しいから｣
叶に本気で怒られたのは、この人生で一度きりである。
｢……なんて、面倒見がいいヤツですし。私だけじゃないでしょうけど｣
……これは言葉を間違えたな。なんで叶に片想いしてるみたいなセリフ言ってんの。怖。
｢叶君の事好きなんだ｣
｢………先輩とはベクトルが違いますけどね｣
｢ふーん｣
それでも否定するのは違う気がして、変な誤魔化し方になってしまった。……まァいっか、先輩は別に私の事なんとも思ってな＿＿＿
｢A｣
｢……は？え？｣
今誰が私の名を？幻聴？
｢あはは！そんな顔も出来るんだ｣
｢え？……え？先輩……？｣
｢そういえば呼んだ事無かったなって｣
｢な、なん、な？なんで今？｣
｢……………辛気臭い顔してたから｣
……………え？ファンサービス？
｢死にますね｣
｢何でだよ！？！？｣
｢だっ、だって！……幸せすぎて死んじゃう……｣
そう言って顔を抑えた私は、先輩の視線から逃れようとソファーの隅に顔を突っ込んだ。恥ずか死ぬでしょ普通に。
｢………僕の事好きってどういうベクトル？｣
｢え、＿＿＿＿＿し、｣
｢し？｣
｢知ってるくせに！！！！！｣
急に何のスイッチが入ったかは分からないが、剣持先輩のこのイジりは叶が帰って来るまで続き＿＿＿＿彼の顔を見れば、満足そうに笑っていたのである。
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ぴた(プロフ) - 剣道部さん» コメントありがとうございます！出来るだけ更新できるよう頑張ります！ (2023年1月29日 9時) (
レス) id: 2515d01abe (このIDを非表示/違反報告)
剣道部 - のんびり更新待ってます ‼️ (2023年1月28日 16時) (レス) @page45 id: 92ba65462e (このIDを非表示/違反報告)
ぴた(プロフ) - 剣道部さん» コメントと応援ありがとうございます🥰少しずつですがそちらの物語も出して行こうと思うので良ければ末永くお付き合いして頂けると嬉しいです。 (2023年1月10日 18時) (レス) id: 2515d01abe (このIDを非表示/違反報告)
剣道部 - ただの推し大好きおバカ良質夢小説だと思ってニコニコ読んでたら壮大な裏が隠されてそうでさらにニコニコしてしまいました超応援してます ; ; (2023年1月10日 0時) (レス) @page35 id: 92ba65462e (このIDを非表示/違反報告)
ぴた(プロフ) - 青月さん» ありがとうございます😭無知であったとしても素通りできるような事態ではありませんでした。解決出来たのは読者の皆様のおかげです。本当に、感謝でいっぱいです。 (2022年12月22日 16時) (レス) id: 2515d01abe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴた
| 作成日時：2022年12月18日 15時
