ゆきだるまと僕 (ページ8)

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「こんにちは〜。」

「ふっか〜？遊びに来たよ〜。」

阿部ちゃんと遭遇してすぐにゆきだるまへ。

阿部ちゃんもゆきだるまに行くのは落ち着くみたい。

「ラウいらっしゃい。阿部ちゃん、遊びに来たんじゃないでしょ。」

「まぁ舘さんのご飯食べたい目的ではある。」

「俺の出す飲み物じゃねぇのかよ。」

「ふっか俺の大好きなコーヒー作るの下手じゃん。」

「コーヒーに上手いも下手もあんの！？」

なんか喫茶店らしからぬ言葉を聞いてしまったと思った。
そりゃ、コーヒー美味しくなきゃ嫌だろうよふっかさん。

まぁ僕はそれも阿部ちゃんなりの愛情の裏返しってやつかなって思いながら聞いてる。

「んで、何頼むの？」

「んー、カフェラテとドリアにしようかなぁ。」

「ふっかさん、僕はアイスミルクティーとパフェ食べたいです！」

「はいよ〜。舘さーん、ドリアとパフェ〜。」

なんかここにほとんど顔出してるなぁ。
まぁ、楽しいし何よりふっかさん達とお話出来るのは嬉しい。

「はい、カフェラテとアイスミルクティー。」

「ありがとう！あ、ふっかさん！！僕に隠し事してたでしょ！」

「隠し事！？そんなのしてねぇよ！！」

「嘘だね！佐久間くん達とここやる前から交流あったなんて知らなかったもん！」

「あ！阿部！！お前だなぁ。」

「寧ろ俺はてっきり知ってるもんだと思ってたもん。教えなかったのはふっかでしょ？」

「まぁ聞かれてもなかったから言わなかっただけだし。ごめんな、ラウ。」

「ううん！でももっとふっかさんと舘さんの話も聞きたいなぁって。」

これは本心だ。
僕以外の8人が知ってても、僕は何も知らないのはすごく心外だ。
仲間、とまでは言わないがここ最近常に話す相手だからこそ知らない事を沢山知りたくなるのだ。

「別に楽しいもんじゃねぇぞ？」

「それでも聞きたいの！お願い、ふっかさん。」

「俺も高校時代のふっか知らないからなぁ。聞きたいよ。」

「俺が話してあげる。高校時代のふっか。」

なんて、舘さんが僕たちの頼んだ料理とデザートを持ってきながら厨房から出てきた。