ゆきだるまと僕 (ページ29)

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全員のダンスが終わり、圧巻されていた。

「今回も照兄と佐久間くんはやっぱダントツやなぁ。」

「康二くん、毎回こんな感じなの？」

「うーん、毎回言うよりかは選抜は毎回この時期にやるねん。夏の大会が1番大きい大会やから。これ逃したら来年の夏の大会まで出番無くなるんや。」

厳しい世界だと感じた。
ここの選考で落ちてしまうと今年いっぱいサポートとしてまわらなきゃいけないのだろう。
向井曰く、落ちたからと言って大会に出させて貰えない訳では無いらしい。小さな大会には全員ではないが希望者は出てもいいので出場は出来るが、大きな大会となると選考メンバー以外は出れない。

「このメンバーはいつ発表されるの？」

「サークル内でしか発表されへんねん。まぁ、後日本人達の口から聞くしかないって感じやけど。多分照兄と佐久間くんは大丈夫やで。毎回やもん。」

「ふーん…。なんか、すごい世界にいるんだね、岩本くんと佐久間くん。」

「あの二人はあの世界にいてもええんよ。本人達が楽しんでるだけやから。」

楽しい事が好き、やりたい事をやりたい2人にはもってこいの世界なんだろう。
ラウールはそう思った。

「照兄と佐久間くんそろそろこっち来るんやない？今日のサークルの内容それで終わりや言うとったし。」

「じゃあみんなでゆきだるま行こうよ。」

「ええなぁ！ラウも頑張ったし、俺が奢ったる！」

「…お言葉に甘えちゃおうかな。」

「当たり前やろ。言うたやん、頼りって。」

「こーじぃー！！あ、ラッウールー！！！」

「佐久間、声デケェって笑｣

「岩本くん、佐久間くんこんにちは。」

「ラウール見に来てたんだな。今日選考あるのなんて知らないのに…あぁ、康二か笑」

「大学内で撮影してて康二くんが行きたいところあるって言ってついてきたらここだったの。岩本くんも佐久間くんもすごいね。見てて惚れ惚れしちゃったよ！」

「お！嬉しいこと言ってくれんじゃ〜ん！」

「ゆきだるま行こかって話してたんやけど、佐久間くん達も行くやろ？」

「行く行く〜！！照も行こうよ！」

「はいはい笑荷物まとめてからな笑」

この2人は兄弟みたいだ。
そう思いながら体育館を後にした。