さ く ま う る さ い 。

夏だ！ ページ47

. Ryo









夏ですね。






「…私の衣装まじでこれですか？」


涼「どしたの」


「…りょー、」






ビニールプールで撮影します、とは事前に言われてたある日の撮影。


現場に着くと、仲良しのスタッフさんに泣きつくAがいた。






「水着…ビキニ…」


涼「うん？(笑)」


「羽織る予定だったパーカーのサイズが合わなくて」


涼「うん」


「ビキニオンリーになるかもって」


涼「…俺の着れば？」






単純なことじゃん、って思ったけど

A曰く、男5人パーカーでAだけないのは違和感がないかもしれないけど
男1人だけパーカー無いのはおかしいでしょ、らしい。


…そうかな。






涼「俺が浮くことよりAがビキニだけで撮影される方がよっぽど嫌なんだけど」


「んんん、」


涼「んー、あ、瑞稀」


瑞「なに？」


涼「パーカーなくてもいいよね？」


瑞「俺らがってこと？Aパーカーなしは絶対だめ」


涼「ほらー」






勝ち誇った顔でAを見ると、不満そうに眉を寄せてる。


今日もかわいい。






瑞「なんかあったの？」


「私のパーカーだけサイズミスで無くなっちゃって」


瑞「俺のやつ着ろ」


「涼と同じこと言う」


涼「なんか俺ら男組が1人だけパーカーないのおかしいから嫌らしくて」


瑞「じゃあAだけ着て俺ら無しにすれば？」


涼「あ、いいじゃんそうしよ」


「ちょ、」






勝手に決めちゃう俺らに、「怒られても知らないからね」なんて言ってるけど

怒られるわけないでしょ。


………たぶん。






瑞「おらこれ着とけ」


「ありがと、」


作「あーーーー！！！Aちゃん！俺の！着て！」


「作間暑苦しいからやだ」






相変わらずなかんじで撮影が始まったけど、カメラマンさんに自由にどうぞって言われて普通に遊び出す俺ら。


……大丈夫なのかこれで。






作「Aちゃんあれだね、世界一かわいい」


「どうも」


作「みずっこんのパーカー着てるのは気に入らないけど」


「サイズ的にも瑞稀のが1番ちょうどいいから」


作「まあ俺のも着てみて」


「何がまあなのかさっぱり分からん」






とか言いつつさくちゃんが着る予定だったパーカーを瑞稀のパーカーの上から羽織るA。

…暑くね？






作「……」


「着せといて無言は無くない？」


瑞「暑そう」


「暑いもん」






でかいさくちゃんのパーカーを萌え袖のA、世界一かわいい。









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