さ く ま う る さ い 。

狂犬 ページ35

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「あれ、Aじゃーん」なんて

妙にフランクに肩を組んでくるクソガキ。






「…あのさ、大光」


大「なに」


「私 先輩だし年上なのね？」


大「知ってるけど」


「知ってるなら尚更態度を改めろ」






「俺とAの仲じゃーん」って私とおまえに何があったと言うんだ？？

やっぱり、作間といい蒼弥といい大光といい、2002年生まれは変なのしかいない。龍我と大昇はかわいい。






大「そういえば誕生日プレゼントもらってない」


「ステイホームしてたから買ってもない」


大「俺いつもあげてるのに」


「何が欲しいの？」


大「Aからの愛♡」


「何もいらないか、そうかそうか」


大「ごめんってー！」






めんっどくさ。なんなんだ。

作間と仲良いせい？作間みたいなこと言わないでほしい。


とはいえ、基本的にドライだのなんだの言われる私は、雑に扱える大光や作間はラクではあるのだけれど。






大「Aが俺のために選んでほしい」


「えー、私わりと忙しいんだけど」


大「とか言いつつ時間作ってくれんじゃん」


「……来週の土曜」


大「いける」


「はあ……」






いい加減年下に甘いのほんとなんとかしたい。

大光が犬みたいに大喜びしてる。






大「Aまじで好きー！」


「おっと」


大「お、さすがプロ」


「なにがプロだ」






ほっぺにちゅーされそうになって、慌てて手でガードした。

こいつは常習犯だからね、さすがに慣れてきてガードもできるようになったけど。

手にガッツリぶちゅーってされたけど、まあ、まあまあまあ、マスク越しだし、うん、






「女の子にすることじゃないよね」


大「Aは特別」


「なんて嬉しくない特別…」


大「相変わらずツンデレだな〜もう」


「……」






本当になんなんだこいつは。


作間、「大光とAちゃん仲良いよね」みたいなこと言うけど仲良く見えるの？これが？

あいつは私の何を見てるんだ。






大「Aとデート久しぶりだな〜」


「なんでここの事務所の人は出かけるだけでデートって言いたがるの？」


大「相手がAだからじゃん？」


「訳が分からない…」


大「Aなんだかんだかわいいし」


「か……？」






大光が？私に？かわいい？






「きもちわる…」


大「照れろよ」


「やだよ大光がかわいいとか言うわけない」


大「俺のことなんだと思ってんの」






……犬？









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