さ く ま う る さ い 。

弟分 ページ28

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私はJr.内に仲良い人がものすごく少ない。

スノストさんはわりとみんな仲良くしてくれてたけど、もうJr.じゃなくなっちゃったし

トラビスは元太が加入してからわりと満遍なく仲良くなったけど。


問題は後輩。

他のJr.に振付を教えたりしてたことを知ったジャニーさんが「レッスンやってみなよ」なんて言い出して

Jr.全体のレッスンを一部だけ任されるようになってしまったんだけど。


瑞稀に「俺が後輩だったら鬼婆って呼んでる」とか言われたくらい、リハ中の私は鬼らしい。

…そんな自覚はないんだけど。


というわけで、鬼な挙句人見知りな私には、話せる後輩があまりいないから

数少ない仲良くしてくれる子がかわいくて仕方がないのだけれど。



用があって事務所に向かってたら、そのかわいい後輩の中でも特にかわいい人が歩いてる。







「一世」


金「あ、Aちゃん」


「1人？」


金「うん、Aちゃんこそ」


「…どういうこと？」


金「わかってるくせに」






作間はいないの？ってことが言いたいんだと思うけど。

美少年、どいつもこいつも作間イジりするのやめて？那須のせい？あいつが悪いの？


ふふ、って笑う一世は、最近どんどん大人びていて困る。






「一世が大人になっちゃう」


金「お母さんじゃん(笑)」


「ねえせめてお姉ちゃんにして？」


金「どうしようかな〜」






…これも美少年あるあるだと思うんだけど。

昔は信じられないくらい私にビビってたのに、
今やその片鱗すら見えないくらい舐めてる。

いやいいんだけど。いいんだけども。






金「Aちゃんと2人で話すの久しぶり」


「2人ではそうかも」


金「楽屋に来てもAちゃんすぐ囲まれちゃうし作間くんに連れ去られちゃうから」


「…なんで美少年 作間ネタ好きなの？」


金「あの2人結局どうなんだろうねってたまに話すから？」


「…本気で言ってる？」






大真面目な顔の一世は冗談を言ってるわけでは無さそう。

いや顔綺麗だな。






「どう見ても何も無いでしょ」


金「Aちゃん意外と鈍いよね」


「私の一世をこんな生意気にさせたの誰？」


金「誰だろうね？」


「今の顔かわいい」





な、生意気だ……かわいいから許すけど。


「俺と金指1歳しか変わらないからね？」ってうるさい作間がぽんって頭に浮かんできて嫌になる。

ああもう！弟分たちが早く生意気じゃなくなりますように。









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