さ く ま う る さ い 。

. ページ26

. Ryuto









まあ、うん。寝癖を手で押さえてドアを開けると、

オフモードのAちゃん。世界一かわいい。

丸メガネがこの世で1番似合う。






「ごめんね急に」


作「Aちゃんならいつでも大歓迎！」


「ママさんは？」


作「出かけてる」


「そっか、お邪魔しまーす」






はあ、Aちゃんかわいい。

ちゃんと靴揃えるとこも好き。かわいい。


デレデレしてたら紙袋を渡された。






「ママさんたちいるかと思って買ってきちゃった、みんなで食べて？」


作「え、いいのに」


「勝手に来ちゃったお詫び？」






ふふ、って笑ってる。

レポート、ってたぶん 終わらないって楽屋で半泣きになってたやつだから、達成感からかニコニコしててめちゃくちゃかわいい。






「…作間寝癖すんごいね」


作「…バレた？」


「うん、今度伝記に載せよ」






写真撮られた。

まあAちゃんのスマホに俺の写真が増えたならいっか。


リビングでケーキを見て目をキラキラさせてるAちゃんを盗撮して。よし。






作「Aちゃん」


「ん？」


作「ケーキを食べる前に聞きたいことがありまして」


「なに」


作「何かあった？」






気まずそうに目をそらされた。


やっぱり！！！

Aちゃんが俺にデレるなんて何かあったに決まってる！！！！






「…レポート苦戦してたじゃん」


作「うん」


「やっと終わったのね？」


作「言ってたね」


「で、誰かに褒めてもらいたくなって」


作「…」


「私を必要以上に褒めるといえば作間かなって」


作「……」


「まじで言いたくなかった、最悪…」






Aちゃんは頭を抱えてるけど。


なにそのかわいい理由。






作「じゃあ俺が甘やかさなきゃ」


「いや、甘やかしてとは言ってない…」


作「今日のAちゃんかわいい」


「うるさいのが始まった…」


作「あ、今日も、か」


「ほんとやめて…」


作「ケーキ、いつも自分用に作ってたんだけど」


「うん？」


作「誰かのために作るの、楽しかったから たまにAちゃんに作ってもいい？」


「それは大歓迎」


作「お、やった」


「…それにしても相変わらず上手いね」


作「ほんと？ありがと」





Aちゃんが俺に褒められたいなんて、どんな難しいレポート出されたんだろ。


まあいっか、休みの日にAちゃんと2人きり、しかも俺の家。


ああ！幸せ！









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