さ く ま う る さ い 。

呼び方問題 ページ22

. Soya









作「Aちゃ〜〜〜〜〜ん！！」


「まじでうるさいな」






今日も作間は大型犬みてえにAの後ろを着いて回ってる。

あいつもよく飽きねえあよなあ…


休憩中なのにローラーで走り回ってるAは、相変わらず休むことを知らなくて少し心配になる。






猪「なあ優斗」


優「ん？」


猪「なんで作間ってAのこと呼び捨てじゃねえか知ってる？」


優「そういや知らないわ」


猪「俺らには呼び捨てでいいって言ってきたよね？」


優「うん」






みずっくんとはしもっちゃんはAより先輩だし同い年だし、ずっとAって呼び捨てで、

後輩の俺と優斗はずっとAちゃんって呼んでたんだけど。


HiHi加入が決まった時に、「めんどくさいから呼び捨てでいいよ」とかいうよく分からない理由で俺らは呼び捨てにする許可をもらった。

にも関わらず、作間だけずーっとAちゃんって呼んでて。

長年疑問なんだけど、そういえば改まって聞いた事なかったな。






猪「さくま〜」


作「なにー？」


猪「なんでAのこと呼び捨てしないの？」


作「え？」






きょとんとしてる。

……もしかして作間だけ呼び捨て許可もらってなかったりした？

やっべえ、って思ってたら、作間は予想外のことを言い始めた。






作「呼び捨て緊張するんだよね」


猪「は？」


「きもいよね」






いつの間にか背後にいたAが相変わらず暴言を吐いた。


……びびったー、






「私は呼び捨てでいいよって言ってるのにね、緊張する〜！ってずっと呼んでくれなくて」


作「あと ちゃんって付けたら女の子っぽさ際立ってかわいい」


「訳分かんな」


猪「Aも作間だけ苗字で呼ぶし訳わかんねえよなおまえら」


「だからおまえって言うなって」


瑞「美には呼び捨て許可出してないの？」


「んー、やっぱりメンバーとそれ以外はきっちり分けようかなって」


瑞「どこで差別化してんだよ(笑)」


「直樹は同い年だから呼び捨てしてきてるけど」


優「さくちゃんもこれを機にAって呼んでみれば？」


「いいよ呼び捨てしても」






Aが煽るみたいに作間を見る。


目を白黒させたあと、Aの肩を両手で掴んで覚悟したみたいに口を開いた。






作「いっ…」


「…………い？」


作「亥清…」


「…なんで？」


作「いや！無理！AちゃんはAちゃん！」


「ヘタレ」






…いやほんと、ヘタレ。









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