さ く ま う る さ い 。

もっさん ページ20

. Ryo









「もももっさん」


涼「え？(笑)」






楽屋で急に隣に座ってきて、訳のわかんない絡み方をしてきたA。


……ももも？






「お腹すいたから涼なんか持ってないかなって」


涼「俺のこと何だと思ってんの？(笑)」


「私に食べ物くれる人」


涼「おい(笑)」


「冗談だよ〜」


涼「餌付けしすぎたかなあ」






とか言いつつ、A用にお菓子を持ち歩いてるのは誰にも言ってない秘密。

カバンからチョコを取ってAに渡すと、嬉しそうに封を開けた。


かわいいよなあ、






涼「なんでA鬼なんて呼ばれてんだろうね」


「え、私がレッスン中怖いらしいからじゃないの？」


涼「普段のAかわいい女の子なのにね」


「…どうしたの急に」






きょとんとしてる。かわいい。


普段はさくちゃんの勢いが凄すぎて隠れてるけど、
俺だってAのことかわいいんだからね。






瑞「作間ー、Aが浮気してる」


作「なぬ！？」


「瑞稀も作間と同じくらいよくわかんないよね」






不満そうな顔したAのとこに、

ガリさんと遊んでたさくちゃんが飛んできた。





作「Aちゃん今日もかわいい」


「そりゃどうも」


作「反応薄ぅ」


涼「さくちゃんが入ってきたときAもう鬼だったっけ？」


作「ん？俺のときも厳しかったけどAちゃんがレッスン任されるようになったの優斗が入ってきたくらいからじゃない？」


「よく覚えてんね」


作「俺がAちゃんのこと忘れるわけないじゃん」


「優斗まじで何も出来なすぎてなんだこいつって思ってたなあ最初」


優「なんか悪口聞こえたんだけど」


猪「まあAできないやつじゃなくてやらないやつが嫌なだけだから優斗にはそんな怖くなかったじゃん(笑)」


優「いやそれでもだいぶだったよ！？」


「優斗以降には鬼だと思われてるから美とかよく今仲良くしてくれてるよね」


優「レッスン以外のA別に怖くないし」






優斗に褒められて恥ずかしいのかAが俯いて無言になった。

かわいい。なんなんだ。


と思ってたら、さくちゃんがすんごい目で俺を見てる。






作「……俺のAちゃんだからね」


「作間のじゃないし」


涼「Aはこう言ってるけど？」


「作間より涼の方がうるさくないから好き」


作「……今日から静かにしよ」









Aも素直になればいいのにね、

瑞稀と顔を見合わせて思わず笑った。









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