48.mmab ページ48
「私は今まで極力親を気遣って生きてきたの。怒らせないように、悲しませないように....お前らみたいに無条件に愛されないんだよ、上の子は。」
「は？父さんも母さんも、俺達四人のことをちゃんと愛してくれてるだろ。」
「それはわかってる....ちゃんとわかってるんだよ。だけど私と翔太だけの時は100％注がれていた愛とか時間とか、そういうのがどんどん減っていったように思えたんだよ。弟や妹が生まれて、その度に寂しい思いをしたんだよ。それに私達は要領良くなれない。蓮やラウ子は私達の失敗や怒られてる姿見て器用に立ち回るけど、私達はほぼ暗中模索で親の機嫌窺いながら怒らせないように悲しませないように嫌われないように慎重に生きてたの。」
「ごめん、暗中....何？」
「愛されてないと思ったことは無いけど、私はそれでも寂しかった。赤ん坊だったお前らにどうしても手がかかるのは仕方ないってわかってたから、余計に。私も小さかったから、『お母さん、もっと私を見て』『お父さん、私にも構って』って心の中で叫んでた。声に出したら困らせることになるから、直接は言えなかったけど。」
「....わかんねぇ。」
「そりゃあわかんないだろうよ、お前らの100％と私達の100％は違うから。お前らは生まれた時から私達が居たわけだけど、私達は大好きな両親取られたようなもんなんだよ。自分の意思とは関係無く最初に生まれて、自分の意思とは関係無く姉と呼ばれる立場に置かれたんだよ。私はどうにかして親に構って欲しくて、極力良い子でいようと頑張った。お前らの世話も手伝ったし、字だって一人で覚えた。その結果『亮子は手のかからない子』って言って更に放っておかれることになった。少なくとも私はそう感じたよ。翔太は逆だったけどね....騒いだり悪戯したりして怒られることで構ってもらおうとしてた。私も翔太も方法は違えど、親の気を引くことに全力を注いでた。それくらい、寂しくて限界だった。」
「それは....なんか、ごめん。」
「今でも思い出すと苦しいんだよ。二人共ちゃんと私達のことを愛してくれてることを知ってるから、どこにもぶつけられなくて。....だから私は親を悲しませるようなことはしたくない。というより、できない。そういう人間なの。」
「まだ父さんや母さんが悲しむと決まったわけじゃないだろ。」
「その可能性が少しでもあるなら、私はその道を選ばない。」
「姉ちゃんが幸せなら、二人も嬉しいと思うのは俺だけか....？」
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まなお(プロフ) - れいんさん» ありがとうございます！私も読ませて頂こうと思います。素能家、いいですよね！教えていただきありがとうございました！ (2020年6月4日 13時) (
レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 作品名は「家族ですの。」、作者様は「ミントアップルティー」さんです。 (2020年6月4日 11時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» 私も読んでみたいので、よろしければ作品タイトルや作者様のお名前を教えて頂けませんか？ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» そうなんですね、ご報告ありがとうございます！私と同じような趣味の方がいらっしゃるということですね、仲間が増えたみたいで嬉しいです！！仮に真似だとしても、こんな駄作を参考にしていただけたということで、認められたみたいで幸せです！ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 私はmmabの小説を読み漁っているのですが、このお話によく似た作品を見つけました。類似している作品の方が後に作成されていたので、真似ていたとしたらもう一つの方かなと思います。作者様があまり気にしていないなら大丈夫なのですが…一応報告させていただきました。 (2020年6月3日 20時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなお
| 作成日時：2020年1月18日 1時
