19.nb ページ19
しばらく北美と蓮の口論は終わらなかった。
途中で優子やラウ子が口を挟むことはあったけれど、俺と亮子は一切何も言わずに見つめ合っていた。
双子なのに、アイツが何を言わんとしているのかがわからない。
だから目を逸らすに逸らせないんだ。
耳だけを口論の方に傾け、なんとなくこの状況が理解できてきた。
北美が言うには、どうやら亮子が髪型を変えたくないと言い出したらしい。
いつもの二つ結びで行くと言い張り、三人がそれを全力で止めようとしたところ喧嘩になってしまった....と。
要は、亮子の面倒なところが露呈したわけで。
ウチの妹がお世話かけてます、と幼馴染二人に心の中で手を合わせた。
「....姉ちゃんは、なんで髪型変えたくねぇの？」
「私はこれだから。これじゃないと私じゃないから。」
「なんでそんなに頑ななのよ。別に他の....例えばポニーテールやハーフアップでも、亮子は充分可愛いと思うわよ。」
「嫌だ。」
「変えたくないなら変えなくったっていいじゃないっすか。なんでそこを強要するんですか。」
「ダメよ。せっかく可愛いお洋服を着ても、このままじゃいくら何でも子供っぽすぎるもの。」
「これが姉ちゃんのスタイルなら、尊重するのが筋ってもんじゃないんですか。」
「あら、蓮くんは亮子の肩を持つのね。」
「....当たり前じゃないっすか。」
「良かったわね、亮子。優しい弟さんが居て。....ねぇ、ずっと蓮くんの後ろで固まっている翔太はどう思うの？亮子と私達、どっちを悪者にしたいのかしら。」
「ぅえ....っ！？」
おいおい、急だな。
ふざけんなよ、俺は女のいざこざに巻き込まれるのはゴメンだよ。
「翔太....」
亮子の口元が動く。
何となく、安心したような表情。
何がそうさせているのかはわからないが、俺に期待しても意味ねぇからな。
「髪型....だろ？普通にそろそろ変えてもいいんじゃねぇの、高校生だし。いつまで二つ結びなのかなぁとは思ってたんだ、俺も。ガキっぽいというか、まぁ....デートには向かない、よな....？」
怖くて下を向いたまま、一気に話す。
全部一息で言い切ってから恐る恐る顔を上げ、再び亮子と目を合わせてみた。
先程の表情は何処へやら、この世の終わりみたいな絶望の目を向けられている。
なんで？
俺、間違えた？
だけど今のは、俺の正直な疑問であって....
「っもういい、翔太なんて知らない....っ」
....何故、俺名指しでキレられた？
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まなお(プロフ) - れいんさん» ありがとうございます！私も読ませて頂こうと思います。素能家、いいですよね！教えていただきありがとうございました！ (2020年6月4日 13時) (
レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 作品名は「家族ですの。」、作者様は「ミントアップルティー」さんです。 (2020年6月4日 11時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» 私も読んでみたいので、よろしければ作品タイトルや作者様のお名前を教えて頂けませんか？ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» そうなんですね、ご報告ありがとうございます！私と同じような趣味の方がいらっしゃるということですね、仲間が増えたみたいで嬉しいです！！仮に真似だとしても、こんな駄作を参考にしていただけたということで、認められたみたいで幸せです！ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 私はmmabの小説を読み漁っているのですが、このお話によく似た作品を見つけました。類似している作品の方が後に作成されていたので、真似ていたとしたらもう一つの方かなと思います。作者様があまり気にしていないなら大丈夫なのですが…一応報告させていただきました。 (2020年6月3日 20時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなお
| 作成日時：2020年1月18日 1時
