1.ab ページ1
お姉ちゃんって本当に疲れる。
意外と不公平な世界だよね、家庭って。
性格ほぼ五歳児の双子の兄と掴みどころの無い弟、無駄に可愛い妹。
The体育会系の父親、変なところ天然な母親。
正論ばかりの祖父、心配性な祖母。
アホ犬。
それが私の家族。
私はいつだってお姉ちゃんでいなきゃいけなくて、だけど私にだってやらなきゃいけない事もやりたい事もたくさんあって。
勉強も部活も恋も、全部必死なのに。
「亮子、悪いけど洗濯お願いしていい？」
「国語の点数ちょっと下がってるよな。次こそ頑張れよ、亮子ならできっから。」
「数学のプリント写させて。」
「勉強教えて、今回赤点取ったら俺終わる。」
「お姉ちゃん、髪巻いて〜！」
「亮ちゃん亮ちゃん、サクマお腹減ったワンッ」
....あぁもうっ！！
みんな何でもかんでも私に押し付けないで！！！
私が何でもできると思わないで！！！
サクマ、あんたはラウ子が貰ってきた犬でしょうが！！！
もう嫌だ、全部嫌だ。
もう絶対にお姉ちゃんらしい事なんかしないんだから。
絶対、絶対だもんね。
蓮やラウ子だってもう中学生なんだから、お手伝いは分担できるでしょう？
どうしていつも私なのよ。
次私にだけ何か頼まれたら、何が何でも反抗してやるんだから！！
「亮子、悪いんだけど晩御飯頼める？」
「はーい。お仕事頑張ってね、お母さん！」
....
....なんて、無理だよなぁ。
今までずっとお姉ちゃんだったんだもん、私。
お姉ちゃんとしての生き方しか知らないんだもん。
心の中で悪態ついて、だけど目尻を下げて口角上げて。
心にも無いことを口に出すんだ。
寝坊しそうな翔太を起こしてラウ子の髪巻いて、蓮に物理の公式をまとめた紙を渡す。
結局私は大急ぎでご飯を食べて雑に髪を結い、カバンを引っ掴んで家を出る。
あ、サクマのご飯....
心の中でゴメンね、と手を合わせて駅まで全力疾走。
何とかいつもの電車に乗って、立ったまま単語帳をめくる。
隙間時間で勉強しなきゃ、家ではほとんどできないから。
まぁ....ね、しょうがないとは思うよ。
共働きだし、近くに住んでいるとはいえおばあちゃんの運転もそろそろ心配だし。
私がやるしかないんだもん、家のことは。
でも....
ちょっとだけ蓮やラウ子が羨ましかったりする。
私達が中学生の頃は『もう中学生』、ラウ子達は『まだ中学生』。
だから嫌いなんだ、お姉ちゃんっていう立場が。
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まなお(プロフ) - れいんさん» ありがとうございます！私も読ませて頂こうと思います。素能家、いいですよね！教えていただきありがとうございました！ (2020年6月4日 13時) (
レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 作品名は「家族ですの。」、作者様は「ミントアップルティー」さんです。 (2020年6月4日 11時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» 私も読んでみたいので、よろしければ作品タイトルや作者様のお名前を教えて頂けませんか？ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» そうなんですね、ご報告ありがとうございます！私と同じような趣味の方がいらっしゃるということですね、仲間が増えたみたいで嬉しいです！！仮に真似だとしても、こんな駄作を参考にしていただけたということで、認められたみたいで幸せです！ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 私はmmabの小説を読み漁っているのですが、このお話によく似た作品を見つけました。類似している作品の方が後に作成されていたので、真似ていたとしたらもう一つの方かなと思います。作者様があまり気にしていないなら大丈夫なのですが…一応報告させていただきました。 (2020年6月3日 20時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなお
| 作成日時：2020年1月18日 1時
