39.nb ページ39
亮子とラウ子の様子がおかしくなってから一週間。
何があったかは知らないけれど、面倒事であることに違いは無さそうだったので放っておいてみた。
長男のくせに、喧嘩やいざこざの仲介役になれる器じゃないことは自覚しているから。
土曜の今日は部活がオフで、一日寝ていようと思っていた。
どうせ両親は仕事だし、特に予定も入れてないし。
大会が近いからって、吹奏楽部に体育館を取られたと部長は言った。
女子を敵に回すのが賢くない選択であるということは、男子の総意であるらしい。
最近忙しかったし、少ないオフを満喫しようと二度寝しかけた時だった。
「兄ちゃん、ちょっと来て。」
「うわっ！？....びびった、蓮かよ。ノックくらいしろよな。」
いきなり部屋のドアが開いて、強制的に意識を覚醒させられた。
なんだよなんだよ、いきなり何なんだよ。
「ごめんごめん、気を付けるわ。で、ちょっと来て。」
「なんでだよ、俺は今日は何もしないって決めてんだよ。」
「俺一人じゃ無理。怖い。」
「だから何がだよ！！」
「姉ちゃんとラウ子説得したいの。だから来て、お願い。」
「お前そういうの得意じゃん。俺が居なくても大丈夫だろうよ。」
「だめ。兄ちゃんが居ないと絶対無理。」
「喧嘩なんて勝手にさせておけばいいんだよ。これも経験、社会勉強。ガキじゃないんだから、そのうち元の二人に戻るって。」
「....お願い、兄ちゃんは何も言わなくていいんだ。居てくれるだけでいいんだ。だから....」
「いや、だからそれなら俺要らねぇじゃん？」
「俺は二人に対して公平に話を進められる自信が無い。」
「父さんや母さんは？」
「俺は二人に話し合ってもらいたいんだ。親が入ったら、何となく親の言葉に返事して終わるのが目に見えてる。」
「....お前、凄いな。」
「何が。」
「そんなことまで考えてるんだ。俺だったら絶対楽な方に走るわ。」
「俺だって楽な方がいいけど、でもそれ以上にあの二人を見てるのが辛いだけ。」
「まぁ....そうだよな、気分良くはないよな。」
「明日は父さんも母さんも休みだろ。だからたぶん、今日中に何とかしないとだめなんだ。母さんは、もしかしたらもう二人の様子がおかしいことに気付いてるかもしれないけど....」
「父さんも気付いてるよ。あえて何も言わないんだ。」
「どうして？」
「亮子が面倒見なくなってから、ラウ子が色んなことを一人でできるようになったから。」
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まなお(プロフ) - れいんさん» ありがとうございます！私も読ませて頂こうと思います。素能家、いいですよね！教えていただきありがとうございました！ (2020年6月4日 13時) (
レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 作品名は「家族ですの。」、作者様は「ミントアップルティー」さんです。 (2020年6月4日 11時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» 私も読んでみたいので、よろしければ作品タイトルや作者様のお名前を教えて頂けませんか？ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» そうなんですね、ご報告ありがとうございます！私と同じような趣味の方がいらっしゃるということですね、仲間が増えたみたいで嬉しいです！！仮に真似だとしても、こんな駄作を参考にしていただけたということで、認められたみたいで幸せです！ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 私はmmabの小説を読み漁っているのですが、このお話によく似た作品を見つけました。類似している作品の方が後に作成されていたので、真似ていたとしたらもう一つの方かなと思います。作者様があまり気にしていないなら大丈夫なのですが…一応報告させていただきました。 (2020年6月3日 20時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなお
| 作成日時：2020年1月18日 1時
