梔子が20本 ページ20
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櫻井「なぁ、なんでここじゃダメなんだよ」
翔ちゃんが眉間を寄せて怒っているようにも、困っているようにも見える表情で私を見ている。
櫻井「何でオマエが泣くんだよ。泣きたいのは俺だろ？」
その意外な言葉がピンとこない
櫻井「なんだよ、その顔」
不機嫌さを隠さずに低い声で問われる
「だって翔ちゃんがそんなこと言うなんて思ってないから…」
そう私が呟くとあっーーって叫びながら顔を上にあげて
天井を見上げたと思ったら
櫻井「お前さ、全然わかってないな」
ガシガシ頭を掻きながら今度は下を向く。
櫻井「ってかなんで？何で伝わらないわけ？」
眉毛の下がった、情けないような顔で
さっきまでの射るような、キツイ瞳じゃなくって
戸惑ったような瞳でそんなこと言われても私のほうが戸惑ってしまって何も言えなかった。
櫻井「俺がさ、寂しがるとか、もっと言っちゃえばそんなの耐えれっかと思うと考えないわけ？」
その言葉は私を嬉しくはさせてくれるけど
「だって………」
櫻井「だって、なんだよ」
ずっとずっと心の中にあって
どうしてもその考えから離れられなくて
「だって翔ちゃんの今までの彼女さん達と違って私、なんの取り柄も無いから…」
そう、それがずっとずっと私を縛り付けていた。
でも翔ちゃんには言えずにいて、
そんなこと言えなくて
考えるたびに胸が痛くて
その痛みを抱いて何度もひとりで泣いてきた。
その感情がまた押し寄せてきて涙がこぼれる。
「翔ちゃんの彼女さん達、みんな翔ちゃんの横にいても素敵で…
どの人も翔ちゃんにぴったりだなって思ってた」
ずっと幼馴染で、ずっと翔ちゃんの事が大好きだったから
ずっと見てきたから知っている事
今までの彼女さんたち
私が知っている人が全員じゃないだろうし
もちろんそんなに親しくしたわけじゃないけど
でもどの人も『翔ちゃんが選んだ人だな』って思わされる人達だった。
みんな素敵な人達だった。
翔ちゃんと幼馴染でいれたことは神さまに何度も感謝してきた
でも同時に幼馴染じゃなきゃ大好きな人の過去をこんなに知っていることもなかっただろうと思う。
無意識で比べてしまうんだ
自分と翔ちゃんの過去の人を比べてしまう
きっとそれは翔ちゃんもだ
きっと翔ちゃんはいつか私に幻滅するだろう
きっと………。
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嵐love(プロフ) - 感想の続きです。翔ちゃんの甘い感じが凄く感じる事が出来ました。ドキドキも沢山ありました。主人公ちゃんの純粋な気持ちが伝わりました。今の季節にぴったりなお話しですね。もう東京は、桜は、咲き終わったけどまだ咲いてる所を想像して読めました。楽しかったです。 (2016年4月26日 10時) (
レス) id: 124a98dc04 (このIDを非表示/違反報告)
嵐love(プロフ) - 読みました。読み始めた時間が遅いから直ぐに寝てしまうかもと読んでいたらだんだん目が覚めてきて最後まで一気に読んでしま所でした。最後まで読みだかだけど目が疲れたので寝ました。だけど朝起きて続きから読みました。最後に結ばれて良かったです。沢山キュンしたよ (2016年4月26日 10時) (レス) id: 124a98dc04 (このIDを非表示/違反報告)
陽柚璃(プロフ) - お返事ありがとうございます！そうなんですよ！私、神話って結構好きなんですけど、その中でも一番ってくらい好きです（笑）また楽しみにしてます♪ありがとうございました。 (2015年4月8日 23時) (レス) id: 3f38eb0cdb (このIDを非表示/違反報告)
雪月(プロフ) - a-yunさん» a-yunさんのコメで最後を迎えられてなんだかとっても嬉しいです。いつもいただくコメがほんと的確で読んでくれてる人がいるって気持ちになってとても励まされました。お付き合いありがとうございました<(_ _)> (2015年4月8日 23時) (レス) id: 7b17d49fcd (このIDを非表示/違反報告)
雪月(プロフ) - にゃんさん» おまけ気にいっていただけましたか？なにせ内容が無いので足そうか悩んだんですが気に入って頂けたら方がいるとほっとします(笑)こちらこそありがとうです。 (2015年4月8日 23時) (レス) id: 7b17d49fcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪月
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=verbena
作成日時：2015年2月14日 2時
