偽者の花嫁 【中原中也】

１３話 ページ14

夢を見た








小さい私が部屋に閉じ込められた初日の夢だ







ゆりあは私よりずっと前から閉じ込められてた。





だから落ち着いていた






私は不安で毎日泣いた






物語で出てくる神様に助けを求めた。









ずっと閉じ込められるなかゆりあはいつの間にか家の中を歩けるようになっていた





小さな部屋から出ていたゆりあが羨ましくて仕方なかった








そして






ゆりあはこう言った









この家には本当は娘は一人しかいないの








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『ｯ、はぁｯ……！




…なんで…こんな時に…。』






スーッと一筋の涙がこぼれた




本当に嫌な夢







ゴシゴシと目を擦った。






あれ








背中が暖かい









それに…、腰に手が…









私の耳には規則正しい寝息が聞こえた









『…中也さん、離してください…！』






無理だ、寝ていても振り解けない



寧ろ引っ張られるばかりでさらに密着する。









勿論、恥ずかしさのあまり顔は熱くなり爆発しそうだった






「ん…、あったけェ…」






『う…わｯ…！』









後ろから顔を埋められ息がかかりくすぐったい







あぁ、…もう…









無理!!!









＿＿＿＿＿＿＿ゴンッ








乾いた音と共に







イテェｯ！！？






と叫ぶ中也さんと









顔を真っ赤にした私がいた。






思いっきり腕を後ろに降って





中也さんのみぞおちに当てました。

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