検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:2,685 hit

呼び出し ページ3

チャイムが鳴って、ようやく放課後。


葵ちゃんには先に帰って貰って、寧々ちゃんと2人で旧校舎3階の女子トイレ前まで来ていた。


『ね、ねぇ、本当にやるの?』


「勿論やるよ!Aちゃんはお願い叶えてもらわなくてもいいの?」


いや、そう言われても…


『あの〜、私、お願い考えてなかったんだよね…』


「嘘っ!じゃあ、なんで呼ぶなんて言ったの?」


空気変えるためなんて言えない、、、
寧々ちゃんこんなに乗り気なのに…
しばらく悩んだ末、

『うーん、会ってみたかったから?』


「……」


あっ、溜め息吐かれた。
そんな哀れなものを見る目で見ないで!
ちゃんと考えとくって!


「まぁ、どうにかなるか。行こっ、Aちゃん!」


『うん、分かった!行こー!』


キィィ…とドアをきしませながら中へ入る。

しばらく使われていなかったせいか、埃っぽい。
トイレの3番目、そこのドアにふっと手を伸ばして、やめた。


『ね、寧々ちゃんがやって…』


「え、えぇーっ……いい?いくよ?」


『うん…』

少し震える手で寧々ちゃんがドアに手を持って行き、コンコンコン、と3回ノックをした。

「『………』」

目で合図をし、息を吸い込み、タイミングを合わせて…



「『花子さん 花子さん いらっしゃいますか』」



しばらくの静かな空気。それが1秒なのか、10秒なのか、もしかすると1分なのか分からないけれど、少し間が開いたあとギィっと音がして、その後すぐに



「はーあーいー」




と声がした。


「『ーーっ!』」


2人一緒に叫びそうになったけどぐっと我慢して、中を覗く。


『なぁんだ、気のせいか…』


とホッとしたのもつかの間、


肩に手を置かれる感覚とともに、


背後から、


「こっちだよ」



とさっきの声が。




「ひっ、いやっ…」


くるりと振り返り置かれた手を振り払おうと手を伸ばす寧々ちゃん。


すると 男の子 の顔をするりと抜けていった。


「き」


「きゃあああああ!」









…………ん?


男の子?

花子…さん?→←始まり



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

- とっても続きが気になります!無理をしない程度に、更新頑張ってください。 (2021年3月25日 0時) (レス) id: 6808633ea0 (このIDを非表示/違反報告)
- 地縛少年花子くんくですよ (2020年2月19日 23時) (レス) id: aba12b336e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:らび | 作成日時:2018年8月9日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。