始まり ページ2
『はぁ…』
今日は一週間のうちで1番しんどい月曜日。
明日から5日間連続で学校へ向かわなければならないと思うと憂鬱だ。
だって勉強嫌いだし。
いつものように朝食を食べ、制服に着替え、お気に入りのブローチをつける。
これは幼い頃、友達から貰ったものだ。
今は音信不通だから、大事な宝物。
『行ってきまーす！』
寂しく声が響くだけの空間に背を向け、学校へと重い足を引きずるようにして向かった。
「おはよう、Aちゃん！」
正門を通り、下駄箱へ向かう途中で女の子の声。
『あっ、おはよう寧々ちゃん！』
「おはよっ、Aちゃん！今日も暑いよねぇ〜」
『葵ちゃんもおはよう！暑いのいやだよね…』
「ほんとに。涼しくならないかな…」
この2人が居てくれるから、学校に来るのがちょっと楽しみになる。
勉強は嫌いだけど。
「じゃあ、そんな寧々ちゃんとAちゃんが、涼しくなる話してあげるね！」
“七不思議の七番目 【トイレの花子さん】”
旧校舎3階 女子トイレの3番目
そこには花子さんが居て
呼び出した人の願いを叶えてくれる
でも引き換えに
何か大切なものを
取られてしまうんだって
呼び出し方はノックを3回
それからー
『花子さん 花子さん いらっしゃいますか、だよね？』
過去に聞いた話のまま、ぼそりと呟くように言うと、正面には「なんでわかったの⁉」と言いたげな顔があった。
「そりゃあ葵、あの噂好きで有名なAちゃんだよ？1番有名な七番目、知らないはずないよー」
「そっか…それもそうだよね」
もうすでに知っていたのか、苦笑いしながら心なしかしょぼんとしている葵ちゃんに話しかける寧々ちゃん。
ちょっと申し訳ないな、そう思いつつ少し微妙になった空気を晴らすように大きめの声で、
『ねぇ、みんなで花子さん呼んでみない？』
と声をかけると意外や意外、葵ちゃんからパスのお知らせが。
「ごめん、私ちょっとそういうの苦手で…」
『えっ、いつも話してるのに？』
「それは寧々ちゃんとAちゃんが好きだから…」
苦手なのに付き合わせていたみたいだった。やっぱり申し訳ないな…
花子さんは、放課後に寧々ちゃんと2人で呼んでみることにした。
あんな事が起こるとは知らずに…
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ちょこぉーっと設定変えました。
話に支障は後々ちょっとあります。
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鄰 - とっても続きが気になります！無理をしない程度に、更新頑張ってください。 (2021年3月25日 0時) (
レス) id: 6808633ea0 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 地縛少年花子くんくですよ (2020年2月19日 23時) (レス) id: aba12b336e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作成日時：2018年8月9日 15時
