124.嘘つき ページ24
「さぁ食べましょ。」
『いただきまーす。』
「んー。うまっ。」
「うん。美味しー。」
お母さんはお浸しなど、バランスの取れた副菜を添えてくれる。
「適当に手のばしてね。」
「ありがとうございます。」
結弦くんは無言でお母さんの料理を食べている。
「美味しい？」
「普通ー。」
「なによ普通って。
本当に張り合いがないわね。
Aちゃん、男の子ってこんなものよ。」
「んふふっ。そうなんですか？」
私もいただく。
「んー！ 美味しい！」
「本当に？ ありがとね。どんどん食べてね。」
「はいっ。」
お世辞抜きで本当に美味しい。
ついついたくさん食べてしまう。
「……お前蕎麦残すなよ。」
「うん。大丈夫。」
「お前なんて呼ぶんじゃないわよ。失礼でしょ？」
「うるさいな。」
ふふっ。なんか可愛いな。
はー。美味しかった。
「ごちそうさまでした。」
「たくさん食べてくれてありがとね。」
「とっても美味しかったです。」
「Aー。部屋行こ。」
「……早くない？(笑)
せめてお片付けさせて下さい。」
「あー。いいのいいの。いってらっしゃい。
外にもなかなか出られなくてごめんなさいね。」
「いえ、それは全然大丈夫です。
すみません。じゃあお願いします。」
「お父さん帰ってきたらまた呼びにいくわね。」
「はい。お願いします。」
「Aー。行くよー。」
「はーい。」
結弦くんは私の手を引いてくれる。
ベッドをソファーがわりにして２人で腰をかける。
「はー美味しかったー。」
「んっ！」
結弦くんが急に口を塞ぐ。
肩を押されベッドに倒れ込む。
ちょっちょっちょっ。
「ちょっとー！」
「マジ限界。」
「なんで？」
「昨日も我慢したもん。」
「昨日だけでしょ？」
「もー！ 無理なんだってば！
せっかく部屋に彼女がいるのに
なんでダメなの？ 逆に。」
なにその理論。
「そうやって彼女が部屋に来たら
必ずしてきたワケ？」
「部屋に彼女が来たの初めてだもん。」
……へ？
「っつか彼女が出来たの初めてだもん。」
「……ウソでしょ。」
「マジだって。
だから今からそういうシステムにする。」
……は？ 絶対ウソだ。あり得ない。
※18歳以上の方は
『普通のお兄さん大人版〜124.嘘つき〜』
もお楽しみください。
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菜紬(プロフ) - てごさん» コメントありがとうございます！いつも読んで下さっているなんて‥感激です(≧∀≦)書いているとどんどん口が悪くなるので（笑）心配でしたが、楽しんで頂けて嬉しいです♪ (2020年6月16日 22時) (
レス) id: a7d05f70f7 (このIDを非表示/違反報告)
てご(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております( ´∀`)口の悪いゆづ君も良い感じですね。 (2020年6月16日 21時) (レス) id: 9f3d54ffe3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜紬 | 作成日時：2020年5月22日 13時
