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No.56 ページ7

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休み時間、轟くんに会う為にA組へと向かっていた私。


教室のドアが見えてきて、少し小走りで向かえば、教室の中から出てきた人とぶつかってしまった。






『ひっ……!!』


「…チッ、走んなやクソが」






クリーム色のトゲトゲした髪、ギラリと光らせる赤い瞳。他人に触れなければ個性の制御は上手く出来ていたのに、その人を視界に入れた途端、一気に恐怖が私を襲った。



それは見た目や心の声だけではなくて、触れてしまった時に視えた彼のどす黒い感情。その中の敵意は、あの緑谷に向けられているもので、幼い頃から緑谷に乱暴をする彼の姿が視えた。





『ご、ごめんなさっ…!』





この人は一体、どれくらいの負の感情を背負っているのだろうか。怖くて思わず座り込んでしまいながらも、舌打ちをして立ち去る彼の後ろ姿をずっと見ていた。






「A?どうした、座り込んで」


『……轟くん』


「…何かあったのか」


『轟くんっ…!』







そんな時、ちょうど良いタイミングで教室から出てきてくれた轟くん。



あまりの安心感に、彼の両腕の服を掴むと、轟くんは私が直接触れてしまわないように、されるがままになってくれた。





「もう大丈夫だ。もしかして個性が出ちまったか?」


『うん、さっき教室から出てきた人とぶつかった時に…。あの人、抱えてるものが大きすぎて怖かった…。でも、大丈夫なのかな』



「あぁ、爆豪か。アイツは自尊心の塊だからな…気にするな」





自尊心の塊、か。まさかあの人が約一ヶ月後にヴィランに捕まってしまうだなんて、この時の私には何も分からなかったのだった。

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作者名:空涼 | 作成日時:2019年7月12日 14時

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