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No.78 ページ29

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「俺の個性もさ、洗脳して人を思うように動かせる。けど、個性を発動させてないのに周りに怖がられたりヴィランだってからかわれてた」



『心操くん…』



「でも今のクラスの奴らはそんなこと気にしない、信じてくれてるんだ。それが結構嬉しくてさ。

だから何て言ったらいいか難しいけど、信じるだけでも男って結構嬉しいもんだと思うよ」





何も出来ないからと焦って苦手な物に無理やり向き合わなくていい、と落ち着かせるように言ってくれた心操くん。



その言葉が、心のざわめきをそっと消してくれた。





『心操くんってすごいね、さすがヒーロー志望!』


「そんなことないよ」


『ううん、そんなことある。私、信じて待ってみるね。……私も心操くんとか轟くんみたいに、誰かを勇気付けられる人になれたら素敵だなぁ』






思わず出てしまった言葉に、恥ずかしくなったけれど心にストンと当てはまった感覚もした。そんな私に心操くんも穏やかな笑みで頷いてくれて、心が温かくなった。






『じゃあ、そろそろ行くね。今日は本当にありがとう』

「いや、いいよ別に。無理すんなよ」


『うん!バイバイ』






心操くんに別れを告げ、公園を後にしようとしたその時。突然、名前を呼ばれて動いていた身体がピタリと止まる。





『ど、どうしたの…?』


「その、さ。一人なるとまた余計なこと考えちゃうだろ?だったら、俺とどっか行かね?」


『どこかに…?』





確かに、心操くんの言う通りだ。いくら信じて待つと決めても、轟くんが帰ってくるまでヒヤヒヤしかしないとは分かりきったこと。





『うん、行こっか』





この返事が良かったのかは分からないけれど、心操くんなりの優しさということだけは分かっていた。

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作者名:空涼 | 作成日時:2019年7月12日 14時

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