103 お楽しみを目標に ページ3
.
「ん……」
『しょーとくん、体調はどう？』
「A……あぁ、少しはマシになった気がする」
寝起きのしょーとくんは
いつもと違って目がとろんとしていて
まだ寝ぼけていそうだった。
そんなしょーとくんの頬に触れてみれば
まだ熱くて、治るには時間がかかるかもと予想する。
『わっ…』
「気持ちいい…」
手を離そうとすれば、弱々しい手で掴まれて
私の手はしょーとくんの頬に添えられたまま。
恥ずかしいけど、しょーとくんのためになるならって
そのままにして座り直した。
『何か、欲しいものある？』
「いや、大丈夫…。A、寒くねぇか？」
『平気だよ。帰ってすぐお風呂入って温まったから』
「そうか…」
そう言って黙ったしょーとくんだったけど
バサリと布団をめくって私を見つめてきた。
一緒に寝ろ、的な…？
もし間違っていたら恥ずかしいなって思いつつ
遠慮気味に入ってみれば、正解だったようで
暖かい腕に抱きしめられる。
『甘えん坊さんですか？』
「…かもな」
甘えん坊さんなしょーとくんも私、好きだよ。
胸に顔を寄せれば、心臓がトクトクとなっているのが聞こえて
安心のせいか、頬が緩む。
『ねぇ、しょーとくん』
「なんだ…？」
『風邪治ったら、どこか出かけよう？』
「あぁ、そうだな」
それじゃあ、早く治さないとだね。
そう心の中で呟いて、しょーとくんの髪に手を伸ばして
そっと撫でたのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
空涼(プロフ) - えるさん» コメントありがとうございます！私もそう言っていただけて嬉しいです！！ (2018年11月4日 23時) (
レス) id: 82096225c9 (このIDを非表示/違反報告)
える - すっごく幸せ気分になれるお話でした＾＾！ (2018年11月4日 22時) (レス) id: 1eed16b69d (このIDを非表示/違反報告)
きよりん(プロフ) - 空涼さん» 番外編も楽しみます！！ 二人の子供も気になります！ (2018年8月31日 14時) (レス) id: 5f1549994e (このIDを非表示/違反報告)
空涼(プロフ) - きよりんさん» 長らくお待たせしましたー！大好きだなんてすごく嬉しいです！！番外編少し書くつもりなのでよろしければこのままお楽しみに！（笑） (2018年8月31日 13時) (レス) id: 82096225c9 (このIDを非表示/違反報告)
きよりん(プロフ) - 完結しちゃった！！！大好きだったのですごく寂しいです！！でも完結おめでとうございます！！！ (2018年8月30日 22時) (レス) id: 5f1549994e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空涼
| 作成日時：2018年7月10日 13時
