98 海の落し物 ページ48
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「そんな安物、いらねーだろ？
俺に感謝することだな」
耳につんざく、甲高い笑い声が
段々と遠くなっていく。
目の前に広がる青い海が、
いつもは綺麗で大好きな青い海が。
今は、すごく残酷に見える。
大きく鳴り響く波音が、憎く思えてしまう。
『……い、や！』
しょーとくんから貰った大切なネックレスが
海の中へと投げ込まれてしまった。
信じられない出来事に
思考が完全に停止しても、身体は素直で
何も考えずに海の中に飛び込む。
"あれ…しょーとくんのミサンガがない"
"大切なプレゼントなのに…私のお守りなのに…！"
"どこにも、ないっ！！"
ずっと我慢していた涙が溢れて、視界がぼやける。
だけど頬につたる水は、涙なのか海のせいなのか。
潜っては出て、水を大きく掻き乱して。
どれくらい時間が経ったかなんて分からないくらい
探し続けたのに、一向に見つからない。
『もう、やだ……』
今度こそは無くさないって決めたのに。
なんで、また同じことを繰り返しちゃうの…？
探す手を止めると同時に
血で滲んでいた首元が塩水のせいでヒリヒリと痛み始めて
嗚咽がもれる。
ごめんね、ネックレス無くしちゃった。
ごめんね……。
『…ごめんねっ、しょーとくんっ』
「A！！！」
『……な、んで？』
「そこ、動くんじゃねーぞ！！待ってろ！！」
なんで、今来ちゃうのかなぁ。
……しょーとくん。
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空涼(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！！ (2018年6月25日 17時) (
レス) id: 82096225c9 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 続きがすごく気になります！更新楽しみにしています (2018年6月25日 6時) (レス) id: b4c0f88219 (このIDを非表示/違反報告)
空涼(プロフ) - 擧舉彌さん» 嬉しいですー！ありがとうございます！お楽しみに！ (2018年6月21日 22時) (レス) id: 82096225c9 (このIDを非表示/違反報告)
擧舉彌(プロフ) - この後はどうなるんですかー！続きを読むのが楽しみー！です！ (2018年6月21日 19時) (レス) id: 50deb4f2e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空涼
| 作成日時：2018年6月6日 8時
