73 想いが届く時 ページ23
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しばらくして、やっと泣き止んだ私は
しょーとくんと一緒に草むらに座り込む。
絶対、目腫れちゃうよなぁって
ぼうっとしていると、隣にいるしょーとくんが口を開いた。
「これから、いろんな人と出会って
その分、嬉しい事とか悲しい事とか、たくさんあるんだと思う」
『うん…』
「だが、俺はずっとAの側で
笑顔を守ってやりてぇし、泣かせたりしねぇ。
もし辛い事あんなら、いつだって俺の胸を貸してやる」
それって…？
ドラマや漫画で見たことのある
この雰囲気、セリフ。
もしかして、としょーとくんに目を向けると
パチリと目線が交わって、固まってしまった。
「好きだ、A」
『へっ…』
私が聞きたかった、その言葉。
犬としてじゃなくて、戌井Aとして。
つい最近知った、人間の"恋"という意味だけど
こんなにも嬉しいものだなんて思わなかった。
まるで、しょーとくんがいるだけで
見る景色の色がカラフルに変わっていくようだ。
「A？」
『…私も、好きっ！しょーとくんのこと、大好き！』
「おっ」
しょーとくんに向かって抱き着きにいけば
二人一緒に倒れこんじゃって
思わず笑ってしまった。
あまりの嬉しさに、すりすりしていると
しょーとくんは、私の名前をもう一度呼んだ。
『なぁに？』
「ちょっと、じっとしてて」
『…？』
ゴソゴソと手を動かすしょーとくんに
首を傾げながら待っていると、微かに何かの音が鳴った。
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空涼(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！！ (2018年6月25日 17時) (
レス) id: 82096225c9 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 続きがすごく気になります！更新楽しみにしています (2018年6月25日 6時) (レス) id: b4c0f88219 (このIDを非表示/違反報告)
空涼(プロフ) - 擧舉彌さん» 嬉しいですー！ありがとうございます！お楽しみに！ (2018年6月21日 22時) (レス) id: 82096225c9 (このIDを非表示/違反報告)
擧舉彌(プロフ) - この後はどうなるんですかー！続きを読むのが楽しみー！です！ (2018年6月21日 19時) (レス) id: 50deb4f2e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空涼
| 作成日時：2018年6月6日 8時
