71 決戦 ページ21
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『…姫香ちゃん』
「何、呼び出して。どうやら彼等からは逃れたみたいだけど？」
私は、姫香ちゃんを呼び出していた。
草むらに座って、そっぽを向く姫香ちゃんは
今までとは全く違う雰囲気で。
『なんであんなことしたの？』
「そんなの決まってるじゃない。
…アンタが邪魔だからよ」
そう言って私を見る目は冷たくて
分かっていたことだとしても、ゾッとする。
『そんなことして、もししょーとくんが姫香ちゃんに振り向いたとして…
それでも、嬉しいの？』
怖い、という気持ちを押し殺して
静かに問えば、姫香ちゃんは立ち上がって怒りを露わにした。
「何よ！偉そうに！アンタが轟くんの周りうろちょろしてるから
あたしのことなんか、目にも入らないんじゃないっ！」
『……』
「こうでもしなきゃ…！
あたし、アンタのこと友達だなんて一度も思ってないから！
アンタなんか、大ッ嫌いよ！！」
『っ…そっ、か』
やっぱり、嫌いって嫌な言葉だよね。
胸が苦しくなって、悲しい気持ちで心が埋め尽くされる。
零れ落ちそうな涙も、唇を噛んで我慢して
次の言葉を発しようとすれば、姫香ちゃんの弱々しい声が聞こえた。
「言えばいいじゃないッ。轟くんに、 魅了姫香は悪い女だって」
『…言わないよ』
「はぁ？」
『言えないよ、だって、しょーとくんのこと大好きなんでしょ？
だから、しょーとくんには個性使わなかったんだよね？』
姫香ちゃんなら、個性でしょーとくんを手に入れることも出来た。
なのに、それをしなかったのは
それをしたって意味ないって分かってるからだよね。
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空涼(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！！ (2018年6月25日 17時) (
レス) id: 82096225c9 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 続きがすごく気になります！更新楽しみにしています (2018年6月25日 6時) (レス) id: b4c0f88219 (このIDを非表示/違反報告)
空涼(プロフ) - 擧舉彌さん» 嬉しいですー！ありがとうございます！お楽しみに！ (2018年6月21日 22時) (レス) id: 82096225c9 (このIDを非表示/違反報告)
擧舉彌(プロフ) - この後はどうなるんですかー！続きを読むのが楽しみー！です！ (2018年6月21日 19時) (レス) id: 50deb4f2e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空涼
| 作成日時：2018年6月6日 8時
