幼馴染の赤髪くん4【赤羽業】 (ページ7)

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『何で男子だけ残っているの？』

今日はカエデちゃん達女子数人と一緒に帰っていた。

それもこれも、カルマに先に帰ってと言われたからだ。

「実はね、この前磯貝君がバイトしてるのが

A組の五英傑にバレちゃったの」

『嘘、やばいじゃん』

「それでね、今度の体育祭の棒倒しでA組に勝ったら目を瞑ってくれるんだって」

『だから、残ってるんだ』

両サイドのカエデちゃんと片岡さんに教えてもらい、何とか理解した。

本校舎の人、E組のこと舐めてるんだろうな。

「でも、きっと大丈夫だよね！」

「男子なら勝てるって！」

そう意気込む陽菜乃ちゃんとひなたちゃんに

私も笑顔で頷いた。

『バイバーイ！』

「また明日ねー」

「ばいばい！」

私は晩御飯の買い出しがあるからと

みんなと駅近くのスーパーで別れた。

今日はここのスーパーが野菜安いんだよね。

必要な物を買って、家に向かって歩いていると

少し先のところにピンクの髪の女の子が

何か困っているようだった。

『どうしたの？』

「…誰？あんた」

可愛い子なのに、目は冷たくて

その冷たさで、何か辛い事があった子なんだなと瞬時に分かった。

『正義の味方！なんちゃってね。

ただの通りすがりの中学生ですー。

で、何があったの？』

「ばっかじゃないの？…ただ、お気に入りのハンカチなくしただけ」

鞄の中を探っていた手を止めて俯く少女。

見た限り、鞄の中にはなかったみたいだね。

『鞄の中に無いんじゃどこかに落としたのかも。

一緒に探そうよ！』

笑顔で言うと、少女はパッと顔を上げた。